物理の要点|波

02/10/2020

物理の要点

波の性質

波の速さ・波長・振動数・周期

振動数と周期
波の振動数f〔Hz〕と周期T〔s〕の間には、次の関係が成り立つ。
\begin{equation*} \quad f=\frac{1}{T} \end{equation*}
振動数、波長、速さの関係
振動数f〔Hz〕、波長λ〔m〕の波が速さv〔m/s〕で伝わるとき、次の関係が成り立つ。
\begin{equation*} \quad \upsilon =f \lambda \end{equation*}

波の式

振幅A〔m〕、周期T〔s〕、波長λ〔m〕の波が+x方向に速さv〔m/s〕で伝わっているとき、原点(x=0)における時刻t〔s〕の媒質の変位を表す式は、次のように表される。
\begin{equation*} \quad y =A \sin {2 \pi \frac{t}{T}} \end{equation*}
また、このとき、位置x〔m〕における時刻t〔s〕の媒質の変位は、次のように表される。
\begin{equation*} \quad x =A \sin {\frac{2 \pi}{T} \biggl( t-\frac{x}{\upsilon} \biggr)} =A \sin {2 \pi \biggl( \frac{t}{T} -\frac{x}{\lambda} \biggr)} \end{equation*}

波の反射・屈折

反射の法則
波が反射するとき、入射角と反射角は等しい。
屈折の法則
波が媒質Iから媒質IIへ伝わるとき、入射角をi、屈折角をrとすると、媒質Iに対する媒質IIの屈折率n12は、次のようになる。
\begin{equation*} \quad n_{12}=\frac{\sin i}{\sin r}=\frac{\upsilon_{1}}{\upsilon_{2}}=\frac{\lambda_{1}}{\lambda_{2}} \end{equation*}
ただし、$\upsilon_{1} \ , \ \upsilon_{2}$ は波の速さ、$\lambda_{1} \ , \ \lambda_{2}$ は波の波長

波の干渉

2つの波源から波長λ〔m〕の波が同じ位相で送り出されているとき、それぞれの波源から距離r1〔m〕, r2〔m〕離れた点で、2つの波が重なり合って強め合ったり弱め合ったりする条件は、m=0, 1, 2, …とすると、
\begin{equation*} \quad | r_{1}-r_{2} |=m \lambda \end{equation*}
ならば、強め合う。また、
\begin{equation*} \quad | r_{1}-r_{2} |=\biggl(m+\frac{1}{2} \biggr) \lambda \end{equation*}
ならば、弱め合う。

音波

空気中の音速

気温t〔℃〕の空気中を伝わる音の速さV〔m/s〕は、次の式で表される。
\begin{equation*} \quad V=331.5+0.6t \end{equation*}

うなり

振動数f1〔Hz〕, f2〔Hz〕の2つの音源から同時に音を発したときに観測されるうなりの振動数(1秒間のうなりの回数)をN〔Hz〕とすると、次のように表される。
\begin{equation*} \quad N=| f_{1}-f_{2} | \end{equation*}

弦の振動

弦を伝わる波の速さ
線密度ρ〔kg/m〕の弦をS〔N〕の張力で張ったとき、弦を伝わる波の速さv〔m/s〕は、次の式で表される。
\begin{equation*} \quad \upsilon=\sqrt{\frac{S}{\rho}} \end{equation*}
弦の固有振動数
長さℓ〔m〕、線密度ρ〔kg/m〕の弦を張力S〔N〕で張ったときの弦の固有振動数f〔Hz〕は、次の式で表される。
\begin{equation*} \quad f=\frac{m}{2l} \sqrt{\frac{S}{\rho}} \quad (m=1, \ 2, \ 3, \ \cdots) \end{equation*}

気柱の振動

開管の固有振動数
空気中の音速をV〔m/s〕とすると、長さℓ〔m〕の開管の固有振動数f〔Hz〕は、次の式で表される。
\begin{equation*} \quad f=\frac{m}{2l} \ V \quad (m=1, \ 2, \ 3, \ \cdots) \end{equation*}
閉管の固有振動数
空気中の音速をV〔m/s〕とすると、長さℓ〔m〕の閉管の固有振動数f〔Hz〕は、次の式で表される。
\begin{equation*} \quad f=\frac{2m-1}{4l} \ V \quad (m=1, \ 2, \ 3, \ \cdots) \end{equation*}

ドップラー効果

振動数f0〔Hz〕の音を出す音源が速さv〔m/s〕で観測者に向かって進み、観測者が速さu〔m/s〕で音源から遠ざかっているとき、観測者が聞く音の振動数f〔Hz〕は、音速をV〔m/s〕として次の式で表される。
\begin{equation*} \quad f=\frac{V-u}{V-\upsilon} \ f_{0} \end{equation*}

光波

屈折率

絶対屈折率
真空(または空気)中からある媒質に光が入射するときの屈折率をその媒質の絶対屈折率という。
相対屈折率
絶対屈折率n1の媒質Iから絶対屈折率n2の媒質IIへ光が入射するとき、媒質Iに対する媒質IIの相対屈折率n12は、次のように表される。
\begin{equation*} \quad n_{12}=\frac{n_{2}}{n_{1}} \end{equation*}

全反射

臨界角
屈折角が90°になるときの入射角を臨界角という。
全反射
臨界角より大きい入射角で入射した光はすべて反射する。これを全反射といい、光学的に密な(屈折率の大きい)媒質から光学的に疎な(屈折率の小さい)媒質へ光が進むときにのみ起こる。

薄いレンズがつくる像

写像公式
レンズの焦点距離をf〔m〕、レンズの中心から、物体までの距離をa〔m〕、像までの距離をb〔m〕とすると、次の式が成り立つ。
\begin{equation*} \quad \frac{1}{a}+\frac{1}{b}=\frac{1}{f} \end{equation*}
ただし、
\begin{align*} &\text{実像:$b \gt 0$ , 虚像:$b \lt 0$} \\[ 5pt ] &\text{凸レンズ:$f \gt 0$ , 凹レンズ:$f \lt 0$} \end{align*}
レンズの倍率
上の場合と同じ記号を用いると、レンズの倍率mは、次のように表される。
\begin{equation*} \quad m=\left| \ \frac{ b }{ a } \ \right| \end{equation*}

光の干渉

光学距離
物質中の距離を物質中の光の波長をもとにして測り、それを同じ光の真空中の波長で測った距離に換算した値を光学距離という。絶対屈折率nの媒質中の距離ℓ〔m〕は光学距離ではnℓ〔m〕となる。
反射光の位相
光学的に密な物質から疎な物質へ向かうときの反射では、位相の変化は起こらないが、光学的に疎な物質から密な物質へ向かうときの反射では、反射光の位相がπ〔rad〕ずれる。
光の干渉
2つの光線の経路の光学距離の差を光路差という。
  • 同位相の場合、光路差が波長の整数倍ならば、光は強め合う
  • 同位相の場合、光路差が波長の整数倍+半波長ならば、光は弱め合う

物理・物理基礎のオススメ本

おすすめ その1

  • 宇宙一わかりやすい高校物理(力学・波動)
  • 宇宙一わかりやすい高校物理(電磁気・熱・原子)

物理入門者や、物理を苦手にしている人に導入書としておすすめです。教科書が学習の中心であるべきですが、どうしても教科書で理解できない箇所が出てきたら本書で補完すると良いでしょう。イラストが豊富なので独学でも使えます。

分冊になっているので、力学と波動以外の分野はもう1冊の方になります。

おすすめ その2

  • 秘伝の物理講義[力学・波動]
  • 秘伝の物理講義[電磁気・熱・原子]

YouTubeで完全公開されている講義を再現したのが本冊です。また、別冊の「動画テキスト兼ポイント集」で物理の「わからない」を解決できます。公開模試、学校平均点全国No.1を取らせた実力派教師の講義は一読の価値あり。独学にも向き、標準以上も対応可能です。

分冊になっているので、力学と波動以外の分野はもう1冊の方になります。

おすすめ その3

物理教室(河合塾series)

所有していますが、これ1冊で基礎から応用まで十分対応できます。理系志望者は一読してほしいのが本書です。

物理の内容が分野ごとに章立てされており、各分野ごとに筋道を通した理解ができます。網羅性が高いのは当然ですが、「物理的な見方や考え方」が自然に身につくように丁寧に解説されています。

また、入試を意識して問題を多く扱っているのも特徴で、問題集代わりにも使えます。基礎を身に着けたい人は参考書として、応用力を養いたい人は問題集として、実力に応じて使いこなせる構成になっています。

問題集の『物理のエッセンス』は有名ですが、同じ河合塾seriesなので相性も良いです。

Posted by kiri