数学2
今回は絶対値を含む不等式の証明について学習しましょう。今回も不等式の証明の応用になります。
不等式の証明では、差をつくることが基本です。しかし、前回の根号や今回の絶対値などを含む式の場合、基本通りでは上手くいきません。工夫して証明する必要があります。
根号や絶対値を含む不等式の証明
不等式を証明する問題において、式が根号や絶対値を含むとき、単に差をつくっても大小を比較することができません。
根号や絶対値を含む差では計算が進まないことが多い
\begin{align*}
&\left( \left| a \right| + \left| b \right| \right) – \left| a+b \right| \\[ 7pt ]
&\left( \left| a \right| – \left| b \right| \right) – \left| a-b \right|
\end{align*}
根号や絶対値があると、差をつくることはできても、それ以上、計算を進められないことが原因です。
根号や絶対値を含む式の大小比較
式に根号や絶対値が含まれる場合、式の大小比較では以下の性質を利用します。
正の数の大小と平方の大小
\begin{align*}
&\quad A \geqq 0 \ , \ B \geqq 0 \\[ 7pt ]
&\text{のとき} \\[ 5pt ]
&\quad A \gt B \ \Leftrightarrow \ A^{\scriptsize{2}} \gt B^{\scriptsize{2}} \ \Leftrightarrow \ A^{\scriptsize{2}} – B^{\scriptsize{2}} \gt 0
\end{align*}
比較する2数がともに0以上であることが条件で、この条件は問題文に必ず明記されています。この条件がないと、利用できない性質なので注意しましょう。
もし、左辺や右辺が0以上である(または正である)という条件が明記されていなければ、必ず自分で断りを入れましょう。
絶対値と不等式
平方の差をつくることは、根号を含む不等式の証明でもすでに扱っています。絶対値を含む式では、これに加えて絶対値の性質についての知識も持ち合わせていなければなりません。
絶対値の性質
\begin{align*}
&\text{① $\quad a \geqq 0$ のとき} \quad \left| a \right|=a \\[ 7pt ]
&\text{② $\quad a \lt 0$ のとき} \quad \left| a \right|=-a \\[ 7pt ]
&\text{③} \quad \left| a \right| = \left| -a \right| \\[ 7pt ]
&\text{④} \quad \left| a \right| \geqq a \\[ 7pt ]
&\text{⑤} \quad \left| a \right| \geqq -a \\[ 7pt ]
&\text{⑥} \quad {\left| a \right|}^{\scriptsize{2}} = a^{\scriptsize{2}} \\[ 7pt ]
&\text{⑦} \quad \left| ab \right| = \left| a \right| \left| b \right| \\[ 7pt ]
&\text{⑧} \quad \text{$b \neq 0$ のとき} \quad \left| \frac{a}{b} \right| = \frac{\left| a \right|}{\left| b \right|}
\end{align*}
これらの性質が成り立つことにピンとこない場合、整数などの具体的な数に置き換えてみるとよく分かるでしょう。
不等式の証明では、数ではなく、文字式なので気付きにくいかもしれません。演習をこなしておいた方が良いでしょう。
絶対値を含む不等式を証明してみよう
例題から不等式の証明でのポイントを確認してみましょう。
例題
\begin{align*}
&\text{次の不等式を証明せよ。} \\[ 7pt ]
&(1) \quad \left| a+b \right| \leqq \left| a \right| + \left| b \right| \\[ 5pt ]
&(2) \quad \left| a \right| – \left| b \right| \leqq \left| a-b \right|
\end{align*}
例題(1)の解答・解説
例題(1)
\begin{align*}
&\text{次の不等式を証明せよ。} \\[ 7pt ]
&\quad \left| a+b \right| \leqq \left| a \right| + \left| b \right|
\end{align*}
例題(1)は、絶対値を含む不等式の証明問題です。絶対値がついたまま差をつくっても、それ以上、計算を進めることができません。ですから、平方の差をつくります。
与式を見ると、左辺と右辺が等しくなる、または右辺の方が左辺よりも大きくなることが分かります。ですから、(右辺)2-(左辺)2 ≧0を導くことができれば、不等式を証明することができます。
平方の差をつくります。
例題(1)の解答例 1⃣
\begin{align*}
&\text{(右辺)}^{\scriptsize{2}}-\text{(左辺)}^{\scriptsize{2}} \\[ 7pt ]
= \ &\left( \left| a \right| + \left| b \right| \right)^{\scriptsize{2}}-{\left| a+b \right|}^{\scriptsize{2}}
\end{align*}
この式から誰が見ても差が0以上であると言える形を導かなければなりません。それぞれ平方して整理します。
例題(1)の解答例 2⃣
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 7pt ]
= \ &\left( \left| a \right| + \left| b \right| \right)^{\scriptsize{2}} \underline{\underline{-{\left| a+b \right|}^{\scriptsize{2}}}} \\[ 7pt ]
= \ &{\left| a \right|}^{\scriptsize{2}} \underline{+2\left| a \right| \left| b \right|} + {\left| b \right|}^{\scriptsize{2}} \underline{\underline{- \left( a+b \right)^{\scriptsize{2}}}} \\[ 7pt ]
= \ &a^{\scriptsize{2}} \underline{+2\left| ab \right|} + b^{\scriptsize{2}} – \left( a^{\scriptsize{2}}+2ab+b^{\scriptsize{2}} \right) \\[ 7pt ]
= \ &2\left| ab \right| – 2ab \\[ 7pt ]
= \ &2\left( \left| ab \right| – ab \right)
\end{align*}
それぞれを平方して整理するとき、絶対値の性質⑥,⑦を利用しています(2,3行目)。
絶対値の性質⑥,⑦
\begin{align*}
&\text{⑥} \quad {\left| a \right|}^{\scriptsize{2}} = a^{\scriptsize{2}} \\[ 10pt ]
&\text{この性質から} \\[ 5pt ]
&\quad {\left| a+b \right|}^{\scriptsize{2}} = \left( a+b \right)^{\scriptsize{2}} \\[ 10pt ]
&\text{⑦} \quad \left| ab \right| = \left| a \right| \left| b \right| \\[ 10pt ]
&\text{この性質から} \\[ 5pt ]
&\quad 2\left| a \right| \left| b \right| = 2\left| ab \right|
\end{align*}
平方の差を整理すると、平方完成できませんでしたが、大小比較が可能な形にはなりました。絶対値の性質④を利用して、平方の差が0以上であることを示します。
例題(1)の解答例 3⃣
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 7pt ]
&\quad = 2\left( \left| ab \right| – ab \right) \\[ 7pt ]
&\text{ここで、$\left| ab \right| \geqq ab$ であるので} \\[ 5pt ]
&\quad 2\left( \left| ab \right| – ab \right) \geqq 0 \\[ 7pt ]
&\text{より} \\[ 5pt ]
&\quad \left( \left| a \right| + \left| b \right| \right)^{\scriptsize{2}}-{\left| a+b \right|}^{\scriptsize{2}} \geqq 0 \\[ 7pt ]
&\text{したがって} \\[ 5pt ]
&\quad {\left| a+b \right|}^{\scriptsize{2}} \leqq \left( \left| a \right| + \left| b \right| \right)^{\scriptsize{2}}
\end{align*}
利用した絶対値の性質④は以下の通りです。
絶対値の性質④
\begin{align*}
&\text{④} \quad \left| a \right| \geqq a \\[ 10pt ]
&\text{この性質から} \\[ 5pt ]
&\quad \left| ab \right| \geqq ab
\end{align*}
これで、平方の差が0以上であること、言い換えると左辺の平方と右辺の平方との大小関係を示すことができました。これを利用して、平方する前の左辺と右辺の大小関係を示します。
例題(1)の解答例 4⃣
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 7pt ]
&\quad {\left| a+b \right|}^{\scriptsize{2}} \leqq \left( \left| a \right| + \left| b \right| \right)^{\scriptsize{2}} \\[ 7pt ]
&\text{$\left| a+b \right| \geqq 0 \ , \ \left| a \right| + \left| b \right| \geqq 0$ であるので} \\[ 5pt ]
&\quad \left| a+b \right| \leqq \left| a \right| + \left| b \right|
\end{align*}
平方する前の左辺と右辺の大小関係を示すとき、断り(もとの左辺と右辺が0以上であること)を必ず記述しておきましょう。
平方する前の左辺と右辺は、ともに0以上の数でした。ですから、それぞれ2乗したときの大小関係がそのまま当てはまります。
例題(1)の別解例
平方の差をつくって証明するのが基本的な解法ですが、絶対値の性質を利用して証明することもできます。
例題(1)の別解例 1⃣
\begin{align*}
&\text{$a \ , \ b$ について} \\[ 5pt ]
&\quad -\left| a \right| \leqq a \leqq \left| a \right| \ , \ -\left| b \right| \leqq b \leqq \left| b \right| \\[ 7pt ]
&\text{が成り立つ。} \\[ 5pt ]
&\text{これらを辺々加えると} \\[ 5pt ]
&\quad -\left( \left| a \right|+ \left| b \right| \right) \leqq a+b \leqq \left| a \right|+ \left| b \right| \\[ 7pt ]
&\text{$\left| a \right|+ \left| b \right| \geqq 0$ であるので} \\[ 5pt ]
&\quad \left| a+b \right| \leqq \left| a \right| + \left| b \right|
\end{align*}
特に、さいごの断り(6行目)以降では、以下の性質を利用しています。
絶対値の性質⑨
\begin{align*}
&\text{⑨ $\quad c \geqq 0$ のとき} \\[ 5pt ]
&\quad -c \leqq x \leqq c \ \Leftrightarrow \ \left| x \right| \leqq c \\[ 10pt ]
&\text{この性質と $\left| a \right|+ \left| b \right| \geqq 0$ であることから} \\[ 5pt ]
&\quad -\left( \left| a \right|+ \left| b \right| \right) \leqq a+b \leqq \left| a \right|+ \left| b \right| \\[ 5pt ]
&\quad \Leftrightarrow \ \left| a+b \right| \leqq \left| a \right| + \left| b \right|
\end{align*}
絶対値の性質⑨において、c≧0なので、|c|=cが成り立ちます。cの代わりに|c|を用いても良いわけです。慣れないと難しいですが、とても簡潔な答案になります。
等号成立のときについて
なお、等号成立については指示されていないので、答案に記述する必要はありません。ここでは練習のために、求めておきます。解答例4⃣の続きになります
例題(1)の解答例 5⃣
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 7pt ]
&\quad \left| a+b \right| \leqq \left| a \right| + \left| b \right| \\[ 7pt ]
&\text{また、等号が成立するのは} \\[ 5pt ]
&\quad 2\left( \left| ab \right| – ab \right) = 0 \\[ 7pt ]
&\text{より} \\[ 5pt ]
&\quad \left| ab \right| = ab \\[ 7pt ]
&\text{すなわち} \\[ 5pt ]
&\quad ab \geqq 0 \\[ 7pt ]
&\text{のときである。}
\end{align*}
等号成立の条件は、絶対値の性質①から得られます。
絶対値の性質①
\begin{align*}
&\text{① $\quad a \geqq 0$ のとき、} \left| a \right|=a \\[ 10pt ]
&\text{この性質から} \\[ 5pt ]
&\text{$\left| ab \right| = ab$ が成り立つのは} \\[ 5pt ]
&\quad ab \geqq 0 \\[ 5pt ]
&\text{のとき}
\end{align*}
例題(2)の解答・解説
例題(2)
\begin{align*}
&\text{次の不等式を証明せよ。} \\[ 7pt ]
&\quad \left| a \right| – \left| b \right| \leqq \left| a-b \right|
\end{align*}
例題(2)も、絶対値を含む不等式の証明問題です。基本的な方針は例題(1)と変わりません。ただし、左辺に注意が必要です。
平方の差を利用するには、両辺が0以上であることが条件です。左辺の値は、a,bの値によっては負の値になる場合があります。
与式の左辺はつねに0以上ではないことに注意
\begin{align*}
&\text{たとえば $a=3 \ , \ b=-5$ のとき、左辺の値は} \\[ 5pt ]
&\quad \left| 3 \right| – \left| -5 \right| = 3-5 = -2 \lt 0 \\[ 7pt ]
&\text{となり、つねに $0$ 以上とは言えない。}
\end{align*}
このような場合、そのままでは平方の差を利用することができません。ですから、場合分けします。
定理や公式などを利用するとき、条件が揃っているか確認しよう。公式・定理や性質などを覚える際には、どのような条件で成り立つのかをセットで覚えよう。
左辺が負の値をとる場合があるので、場合分けします。場合分けは、都合の悪い場合を切り離せるので便利です。まず、左辺が負のときです。
例題(2)の解答例 1⃣
\begin{align*}
&\text{$[ \ 1 \ ] \quad \left| a \right| – \left| b \right| \lt 0 \ $ すなわち $ \ \left| a \right| \lt \left| b \right|$ のとき} \\[ 5pt ]
&\quad \text{(左辺)} \lt 0 \ , \ \text{(右辺)} \gt 0 \\[ 7pt ]
&\text{となるので、不等式は成り立つ。}
\end{align*}
次は、左辺が0以上のときです。こちらは例題(1)と同じ要領で解きます。平方の差をつくり、(右辺)2-(左辺)2 ≧0を導きます。
例題(2)の解答例 2⃣
\begin{align*}
&\text{$[ \ 2 \ ] \quad \left| a \right| – \left| b \right| \geqq 0 \ $ すなわち $ \ \left| a \right| \geqq \left| b \right|$ のとき} \\[ 5pt ]
&\qquad \text{(右辺)}^{\scriptsize{2}}-\text{(左辺)}^{\scriptsize{2}} \\[ 7pt ]
&\quad = {\left| a-b \right|}^{\scriptsize{2}}-\left( \left| a \right| – \left| b \right| \right)^{\scriptsize{2}}
\end{align*}
誰が見ても差が0より大きいと言える形を導かなければなりません。それぞれ平方して整理します。
例題(2)の解答例 3⃣
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 7pt ]
= \ &{\left| a-b \right|}^{\scriptsize{2}}-\left( \left| a \right| – \left| b \right| \right)^{\scriptsize{2}} \\[ 7pt ]
= \ &\left( a-b \right)^{\scriptsize{2}} – \left( {\left| a \right|}^{\scriptsize{2}} -2\left| a \right| \left| b \right| + {\left| b \right|}^{\scriptsize{2}} \right) \\[ 7pt ]
= \ &a^{\scriptsize{2}}-2ab+b^{\scriptsize{2}} – \left( a^{\scriptsize{2}} -2\left| ab \right| + b^{\scriptsize{2}} \right) \\[ 7pt ]
= \ &-2ab + 2\left| ab \right| \\[ 7pt ]
= \ &2\left( -ab + \left| ab \right| \right)
\end{align*}
例題(1)と同じように、大小比較が可能な形にはなりました。絶対値の性質を利用して、平方の差が0以上であることを示します。
例題(2)の解答例 4⃣
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 7pt ]
&\quad = 2\left( -ab + \left| ab \right| \right) \\[ 7pt ]
&\text{ここで、$\left| ab \right| \geqq ab$ であるので} \\[ 5pt ]
&\quad 2\left( -ab + \left| ab \right| \right) \geqq 0 \\[ 7pt ]
&\text{より} \\[ 5pt ]
&\quad {\left| a-b \right|}^{\scriptsize{2}}-\left( \left| a \right| – \left| b \right| \right)^{\scriptsize{2}} \geqq 0 \\[ 7pt ]
&\text{したがって} \\[ 5pt ]
&\quad \left( \left| a \right| – \left| b \right| \right)^{\scriptsize{2}} \leqq {\left| a-b \right|}^{\scriptsize{2}}
\end{align*}
これで、平方の差が0以上であること、言い換えると左辺の平方と右辺の平方との大小関係を示すことができました。これを利用して、平方する前の左辺と右辺の大小関係を示します。
例題(2)の解答例 5⃣
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 7pt ]
&\quad \left( \left| a \right| – \left| b \right| \right)^{\scriptsize{2}} \leqq {\left| a-b \right|}^{\scriptsize{2}} \\[ 7pt ]
&\text{$\left| a \right| – \left| b \right| \geqq 0 \ , \ \left| a-b \right| \geqq 0$ であるので} \\[ 5pt ]
&\quad \left| a \right| – \left| b \right| \leqq \left| a-b \right|
\end{align*}
平方する前の左辺と右辺の大小関係を示すには条件が必要です。断りを必ず記述しておきましょう。
例題(2)の別解例
例題(2)の不等式を変形すると、例題(1)と似た形になります。このことに注目すると、例題(1)の結果を利用して証明することができます。
例題(2)の別解例
\begin{align*}
&\text{$(1)$ より} \\[ 5pt ]
&\quad \left| a+b \right| \leqq \left| a \right| + \left| b \right| \\[ 7pt ]
&\text{が成り立つ。} \\[ 5pt ]
&\text{ここで、$a$ を $a-b$ に置き換えると} \\[ 5pt ]
&\quad \left| (a-b)+b \right| \leqq \left| a-b \right| + \left| b \right| \\[ 7pt ]
&\text{より} \\[ 5pt ]
&\quad \left| a \right| \leqq \left| a-b \right| + \left| b \right| \\[ 7pt ]
&\text{よって} \\[ 5pt ]
&\quad \left| a \right| – \left| b \right| \leqq \left| a-b \right|
\end{align*}
この別解は、すでに証明された不等式の結果を利用しています。なぜこんな置き換えが可能なのか疑問に思うかもしれません。この置き換えが可能なのは、絶対値の中にあるからです。
絶対値の中の式の値が正であろうと負であろうと、絶対値が付いている以上、正の値として扱わなければなりません。絶対値の中の値が変わったとしても、左辺と右辺の大小関係に変化はありません。ですから、絶対値の中にある限り、置き換えても問題ありません。
なお、等号成立については指示されていないので、答案に記述する必要はありません。ここでは練習のために、求めておきます。解答例5⃣の続きになります。
例題(2)の解答例 6⃣
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 7pt ]
&\quad \left| a \right| – \left| b \right| \leqq \left| a-b \right| \\[ 7pt ]
&\text{また、等号が成立するのは} \\[ 5pt ]
&\quad 2\left( -ab +\left| ab \right| \right) = 0 \\[ 7pt ]
&\text{より} \\[ 5pt ]
&\quad \left| ab \right| = ab \\[ 7pt ]
&\text{すなわち} \\[ 5pt ]
&\quad ab \geqq 0 \\[ 7pt ]
&\text{のときである。}
\end{align*}
次は、絶対値を含む不等式の証明を扱った問題を実際に解いてみましょう。