複素数と方程式|実数解からの係数決定について
実数解からの係数決定を扱った問題を解いてみよう
次の問題を解いてみましょう。
問
問の解答・解説
4次方程式の4つの解のうち、2つが与えられています。この2つの解を用いて、係数についての方程式を2つ導きます。
問の解答例 1⃣
左辺にx=3を代入した後の計算に注意しましょう。各項が3を共通因数にもつので、累乗の計算をする前に両辺を3で割ります。
できるだけ大きな数を扱わなくて済むようにしましょう。数が小さければ暗算しやすくなります。
小さな数を扱うようにしよう
数が大きくなる計算よりも、数が小さくなる計算を優先しよう。
解答例1⃣の続きです。定数a,bについての方程式を連立して解きます。
問の解答例 2⃣
与えられた2つの解から、左辺の因数が分かります。この因数を用いて左辺を因数分解します。
問の解答例 3⃣
左辺の因数分解では、因数の2次式で4次式を割っています(筆算は省略)。また、2つの因数が1次式なので、組立除法を2回行っても構いません。個人的には組立除法の方をお勧めします。
例題で紹介した、恒等式による係数比較を利用しても解けます。ただ、利用するのが最初からであっても、方程式の係数が決まった後であっても、あまりお勧めできません。
なぜなら、与えられた4次方程式の解が2つなので、未知の因数が2次式(1次式2つ)となり、計算量が多くなるからです。恒等式による係数比較を利用するのであれば、残りの因数が1次式になるときにしましょう。
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さいごにもう一度まとめ
- 解を方程式に代入すると等式が成り立つ。
- 方程式の係数は、方程式に解を代入して求めよう。
- 方程式の解から、左辺の因数が分かる。
- 左辺の因数分解では組立除法を上手に利用しよう。
- 方程式の係数は、恒等式による係数比較でも求めることができる。