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複素数と方程式|高次式の値について

数学2

高次式の値を扱った問題を解いてみよう

次の問題を解いてみましょう。

x=12i のとき3x38x2+x+7の値を求めよ。

問の解答・解説

例題(3)が単独で出題された形式です。入試ではこの形式での出題が多く、ほとんどの人は最初から代入して計算するかもしれません。

ここでは、次数を下げるという考えを意識して解きます。与えられた複素数を解にもつ2次方程式を導きます。

問の解答例 1⃣

P=3x38x2+x+7とおく。x=12i よりx1=2i両辺を 2 乗すると(x1)2=2これを整理するとx22x+3=0

①式は、与えられた複素数を解にもつ2次方程式です。どうしても信じられないのであれば、与えられた複素数を代入してみると良いでしょう。等式が成り立つはずです。

①式を割る式として、与式を割り算します。筆算すると以下のようになります。

高次式の割り算(2)
3次式を2次式で割り算する

商と余りが1次式で得られました。余りの次数は、割る式の次数よりも小さくなっています。

筆算の結果と割り算の基本公式を利用して、与式の次数を下げます。

問の解答例 2⃣

x22x+3=0与式 P を x22x+3 で割った結果からP=(x22x+3)(3x2)12x+13

3次式である与式を、2次式と1次式で表すことができました。

①式を用いると、余りだけが残ります。このとき、与えられた複素数も代入しましょう。

問の解答例 3⃣

P=(x22x+3)(3x2)12x+13①と x=12i よりP=012(12i)+13よってP=1+122i

①式から分かるように、与えられたxの値を代入すると、割る式の値は0になります。商がどのような値になっても割る式は0なので、これらの積を計算する必要はありません。0と記述しましょう。

このような手順を踏めば、実質的に1次式の値を求める問題にまで置き換えることができます。ここまで次数を下げることができれば、ミスなく計算できるでしょう。

問の別解例

次数を下げるという考え方で解く場合、以下のような解法もあります。

問の別解例

x=12i よりx1=2i両辺を 2 乗すると(x1)2=2これを整理するとx22x+3=0①よりx2=2x3よって3x38x2+x+7=3x(2x3)8(2x3)+x+7=6x224x+31=6(2x3)24x+31=12x+13=12(12i)+13=1+122i

2次方程式も等式の一種なので、左辺と右辺が等しいという性質があります。ですから左辺を右辺に、または右辺を左辺に置き換えることができます。

与えられた複素数を解にもつ2次方程式(①式)を変形し、それを与式の2次の項に代入しています。1次式を代入するので、次数が下がります。この解法でも、与式の次数が1次まで下がります。

先に述べた解答例では、2次方程式の左辺を丸ごと利用します。それに対して、別解例では、2次方程式を与式に合わせて変形したものを利用します。

どちらも次数を下げるという考え方は共通していますが、①式の利用の仕方が異なります。どちらの視点も大切なので、視野を広げるためにもマスターしておきましょう。

別解例で行われている次数の下げ方は、3乗根を扱った問題でよく利用されます。

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さいごにもう一度まとめ

  • 高次式の値を求めるとき、次数を下げてから式の値を求めよう。
  • 割り算の基本公式を利用して、高次式の次数を下げよう。
  • 与えられた複素数を代入せずに、複素数を解にもつ2次方程式を作ろう。
  • 複素数を解にもつ2次方程式の左辺で高次式を割り算しよう。
  • 複素数を代入すると、余り部分だけで式の値を求めれば良い。