複素数と方程式|2次方程式の解と係数の関係について

数学2

2次方程式の解と係数の関係を扱った問題を解いてみよう

次の問題を解いてみましょう。

次の $2$ 次方程式の $2$ つの解の和と積を求めよ。

\begin{align*} &(1) \quad 2x^{\scriptsize{2}}+3x=0 \\[ 7pt ] &(2) \quad 3x^{\scriptsize{2}}+5=0 \end{align*}

公式を利用するとき、公式の文字と代入する数との対応関係を正しく読み取りましょう。

問(1)の解答・解説

問(1)

次の $2$ 次方程式の $2$ つの解の和と積を求めよ。

\begin{equation*} \quad 2x^{\scriptsize{2}}+3x=0 \end{equation*}

解と係数の関係を利用するために、対応する数を正しく読み取ります。

問(1)の解答例 1⃣

\begin{align*} &\text{与式を変形すると} \\[ 5pt ] &\quad 2x^{\scriptsize{2}}+3x = 2x^{\scriptsize{2}}+3x+0 \\[ 7pt ] &\text{よって、} \\[ 5pt ] &\quad a=2 \ , \ b=3 \ , \ c=0 \end{align*}

与式には定数項がないことに注意しましょう。文字と数の対応関係が分かりました。ただし、答案を作成するとき、解答例1⃣を記述せずに、解答例2⃣から記述します。

解と係数の関係を表す式に、対応する数を代入して整理します。

問(1)の解答例 2⃣

\begin{align*} &\quad 2x^{\scriptsize{2}}+3x \\[ 7pt ] &\text{解と係数の関係より、$2$ つの解の和は} \\[ 5pt ] &\quad -\frac{3}{2} \\[ 5pt ] &\text{同様に、$2$ つの解の積は} \\[ 5pt ] &\quad \frac{0}{2} = 0 \\[ 5pt ] &\text{よって、和は $-\frac{3}{2}$ 、積は $0$} \end{align*}

2次方程式と言えば、基本は3項式です。2次の項、1次の項、定数項の3つです。2次方程式が3項式でないときには注意しましょう。

定数項がない=定数項が0

問(2)の解答・解説

問(2)

次の $2$ 次方程式の $2$ つの解の和と積を求めよ。

\begin{equation*} \quad 3x^{\scriptsize{2}}+5=0 \end{equation*}

問(1)と同じように、解と係数の関係を利用するために、対応する数を正しく読み取ります。

問(2)の解答例 1⃣

\begin{align*} &\text{与式を変形すると} \\[ 5pt ] &\quad 3x^{\scriptsize{2}}+5 = 3x^{\scriptsize{2}}+0 \cdot x+5 \\[ 7pt ] &\text{よって、} \\[ 5pt ] &\quad a=3 \ , \ b=0 \ , \ c=5 \end{align*}

与式には1次の項がないことに注意しましょう。文字と数の対応関係が分かりました。ただし、答案を作成するとき、解答例1⃣を記述せずに、解答例2⃣から記述します。

解と係数の関係を表す式に、対応する数を代入して整理します。

問(2)の解答例 2⃣

\begin{align*} &\text{解と係数の関係より、$2$ つの解の和は} \\[ 5pt ] &\quad -\frac{0}{3} = 0 \\[ 5pt ] &\text{同様に、$2$ つの解の積は} \\[ 5pt ] &\quad \frac{5}{3} \\[ 5pt ] &\text{よって、和は $0$ 、積は $\frac{5}{3}$} \end{align*}

与式は2項からなる2次方程式です。3項式であることが基本なので、欠けた項を探しましょう。

1次の項がない=1次の項の係数が0

解と係数の関係は、対称式と関連付けて出題されることが多いのが特徴です。対称式については、次の単元で学習します。それまでに解と係数の関係をきちんと理解しておきましょう。

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さいごにもう一度まとめ

  • 2次方程式の2つの解の和と積は、各項の係数や定数項で表される。
  • 係数や定数項が負の数のとき、文字と数の対応関係に気を付けよう。
  • 1次の項や定数項のない2次方程式には気を付けよう。
  • 対称式を扱った式の値では、解と係数の関係がよく利用される。