数と式|平方根について

05/20/2017数学1数と式,絶対値,平方根,有理化

平方根をはじめから学びなおす

平方根を扱った問題を解いてみよう

次の問題を解いてみましょう。
平方根を扱った演習問題

第1問の解答・解説

\begin{equation*}
1. \quad \sqrt{8} – \sqrt{32}
\end{equation*}

平方根を扱った問題では、まず平方根の性質を利用して、平方根の形を変えましょう。

第1問は、$\sqrt{8}$ と$-\sqrt{32}$ の和です。平方根の加減算は中学で学習したように、同類項の計算と同じようにします。もとは分配法則の逆を利用した計算です。

平方根の加減算では根号の中の数が同じであることが条件なので、$\sqrt{8} \ , \ \sqrt{32}$ は平方根の性質を利用して変形します。

\begin{align*}
\sqrt{8} = \ &\sqrt{{2}^{2} \times 2} \\[ 5pt ]
= \ &2 \sqrt{2} \\[ 10pt ]
\sqrt{32} = \ &\sqrt{{4}^{2} \times 2} \\[ 5pt ]
= \ &4 \sqrt{2}
\end{align*}

根号の中の数が揃えば2つの項を整理します。解答例は以下のようになります。
平方根を扱った演習問題第1問

根号の中の数をできるだけ小さくして表すときのコツは以下のようになります。

  • 根号の中の数を因数分解(または素因数分解)する。
  • 因数分解するとき、できるだけ $4 \ , \ 9 \ , \ 16$ などを使った積で表す。
  • 根号がついていない数は、平方根の前に置く。

第2問の解答・解説

\begin{equation*}
2. \quad \left( 2+\sqrt{3} \right) \left( 2-\sqrt{3} \right)
\end{equation*}

第2問は、次の乗法公式を利用する問題です。

\begin{equation*}
\left( a+b \right) \left( a-b \right) = {a}^{2} – {b}^{2}
\end{equation*}

$a = 2 \ , \ b = \sqrt{3}$ のときであるので、乗法公式に当てはめて展開し、整理します。解答例は以下のようになります。

平方根を扱った演習問題第2問

第3問の解答・解説

\begin{equation*}
3. \quad \frac{1}{\sqrt{5}}
\end{equation*}

第3問は、分母を有理化する問題です。分母にある平方根 $\sqrt{5}$ の根号がない形に変形するのが有理化です。

\begin{align*}
\frac{1}{\sqrt{5}} = \ &\frac{1}{\sqrt{5}} \times \frac{\sqrt{5}}{\sqrt{5}} \\[ 5pt ]
= \ &\frac{1 \times \sqrt{5}}{\sqrt{5} \times \sqrt{5}}
\end{align*}

分母と分子にそれぞれ $\sqrt{5}$ を掛けます。このとき約分しないように気を付けましょう。掛ける前に戻ってしまいます。

分母と分子をそれぞれ乗算して整理します。解答例は以下のようになります。
平方根を扱った演習問題第3問

第4問の解答・解説

\begin{equation*}
4. \quad \frac{1}{\sqrt{5}+2}
\end{equation*}

第4問も分母を有理化する問題です。第3問と異なるのは、分母が単項式から多項式になったところです。

分母が多項式の場合、単項式の $\sqrt{5}$ を掛けても平方根が分母に残ってしまいます。このような場合には、先ほどの乗法公式を利用して分母を有理化します。

\begin{equation*}
\left( a+b \right) \left( a-b \right) = {a}^{2} – {b}^{2}
\end{equation*}

この乗法公式を利用すると、以下のようにして分母を有理化できます。

\begin{align*}
\frac{1}{\sqrt{5}+2} = \ &\frac{1}{\sqrt{5}+2} \times \frac{\sqrt{5}-2}{\sqrt{5}-2} \\[ 5pt ]
= \ &\frac{1 \times \left( \sqrt{5}-2 \right)}{\left( \sqrt{5}+2 \right) \left( \sqrt{5}-2 \right)}
\end{align*}

分母と分子をそれぞれ展開して整理します。解答例は以下のようになります。
平方根を扱った演習問題第4問

実際に掛けているのは $1$ なので、分母に多項式を掛けたら、それと同じ多項式を分子にも掛ける。

さいごに、もう一度まとめ

  • 平方根とは、2乗するともとの数に等しくなる数のこと。
  • 平方根には正の平方根と負の平方根がある。
  • 負の数の平方根は実数の範囲では存在しない。
  • 平方根が無理数のときは、根号の記号を使って表す。
  • 平方根の性質は計算に必要な性質。
  • 平方根の中でも外でも2乗があれば、根号を外して表せる。
  • 根号の中に負の数があるときは要注意。
  • 分母の有理化とは、分母に根号がない形に変形すること。