中学数学|正負の数の加減算を解いてみよう

06/27/2016中学数学正負の数,加減算,乗除算

計算ミスのほとんどは符号の取り扱い

3つ以上の数の加減算

次のような3つの数の加減算を考えます。

\begin{align*}
1. \ \left( +2 \right) +\left( -5 \right) -\left( -4 \right) \\[ 10pt]
2. \ \left( -5 \right) -\left( +7 \right) -\left( -6 \right)
\end{align*}

2数の加減算と同じように、まず加算に統一することから始めます。先ほどと少し違ってくるのは統一後です。

解答・解説では、計算過程に同色の下線を引いておきました。下線が引かれた部分に注目しながら、どのような流れで計算しているのかを確認して下さい。

解答用紙には下線を引くことはしませんが、流れを理解するのに役立つので、予習や復習に活用して下さい。

なお、計算過程を書いていくとき、変化した箇所だけを書き換えていくのが計算ミスを減らすコツ。

第1問の解答・解説

\begin{equation*}
1. \ \left( +2 \right) +\left( -5 \right) -\left( -4 \right)
\end{equation*}

3つ以上の数の加減算では、正の数または負の数が2つ以上あります。本問では、負の数が2つあることが分かります。

\begin{align*}
1.\quad &\left( +2 \right) +\left( -5 \right) -\left( -4 \right) \\[ 5pt ]
= \ &\left( +2 \right) +\left( -5 \right) +\left( +4 \right)
\end{align*}

加算に統一すると、今度は正の数が2つになりました。このように加算への置き換えの前後で、正負の数の個数に変化があるので要注意です。

加算に統一後は、加算の計算記号と数に付いたカッコとを省略します。

\begin{align*}
1.\quad &\left( +2 \right) +\left( -5 \right) -\left( -4 \right) \\[ 5pt ]
= \ &\left( +2 \right) +\left( -5 \right) +\left( +4 \right) \\[ 5pt ]
= \ &+2-5+4
\end{align*}

次は、左から順に加算を~といきたいところですが、交換法則や結合法則を利用して要領よく計算していくことを考えます。

交換法則や結合法則を利用して、同符号の数の加算を優先して行います。ここが2数の加減算と異なるところです。同符号の数だけで先に加算するのは、異符号のときよりも計算しやすいからです。

\begin{align*}
1.\quad &\left( +2 \right) +\left( -5 \right) -\left( -4 \right) \\[ 5pt ]
= \ &\left( +2 \right) +\left( -5 \right) +\left( +4 \right) \\[ 5pt ]
= \ &+2-5+4 \\[ 5pt ]
= \ &+2+4-5 \quad \scriptsize{\text{交換法則}} \\[ 5pt ]
= \ &+(2+4)-5 \quad \scriptsize{\text{結合法則}} \\[ 5pt ]
= \ &+6-5
\end{align*}

このように、同符号の数だけで加算していくと、最後には必ず異符号の2数の加算が残ります

最後は、異符号の2数を加算します。

\begin{align*}
1.\quad &\left( +2 \right) +\left( -5 \right) -\left( -4 \right) \\[ 5pt ]
= \ &\left( +2 \right) +\left( -5 \right) +\left( +4 \right) \\[ 5pt ]
= \ &+2-5+4 \\[ 5pt ]
= \ &+2+4-5 \\[ 5pt ]
= \ &+(2+4)-5 \\[ 5pt ]
= \ &+6-5 \\[ 5pt ]
= \ &+(6-5) \quad \scriptsize{\text{異符号の2数の加算}} \\[ 5pt ]
= \ &+1
\end{align*}
「同符号の数の加算から異符号の数の加算」の流れをマスターしよう。

計算過程やコツは以下のようになります。

3つ以上の数の加減算

計算ミスをしないためにも、その時々の気分で解くのではなく、決まったパターンにはめて解こう。

第2問の解答・解説

\begin{equation*}
2.\ \left( -5 \right) -\left( +7 \right) -\left( -6 \right)
\end{equation*}

第2問も同じ手順で解いていきます。

\begin{align*}
2.\quad &\left( -5 \right) -\left( +7 \right) -\left( -6 \right)\\[ 5pt ]
= \ &\left( -5 \right) +\left( -7 \right) +\left( +6 \right)
\end{align*}

加算に置き換えると、2番目の数が負の数、3番目の数が正の数になります。

加算に統一後は、加算の計算記号と数に付いたカッコとを省略します。

\begin{align*}
2.\quad &\left( -5 \right) -\left( +7 \right) -\left( -6 \right) \\[ 5pt ]
= \ &\left( -5 \right) +\left( -7 \right) +\left( +6 \right) \\[ 5pt ]
= \ &-5-7+6
\end{align*}

交換法則や結合法則を利用して、同符号の数の加算を優先して計算します。

\begin{align*}
2.\quad &\left( -5 \right) -\left( +7 \right) -\left( -6 \right) \\[ 5pt ]
= \ &\left( -5 \right) +\left( -7 \right) +\left( +6 \right) \\[ 5pt ]
= \ &-5-7+6 \\[ 5pt ]
= \ &-(5+7)+6 \quad \scriptsize{\text{結合法則}} \\[ 5pt ]
= \ &-12+6
\end{align*}

最後は、異符号の2数を加算します。

\begin{align*}
2.\quad &\left( -5 \right) -\left( +7 \right) -\left( -6 \right) \\[ 5pt ]
= \ &\left( -5 \right) +\left( -7 \right) +\left( +6 \right) \\[ 5pt ]
= \ &-5-7+6 \\[ 5pt ]
= \ &-(5+7)+6 \\[ 5pt ]
= \ &-12+6 \\[ 5pt ]
= \ &-(12-6) \quad \scriptsize{\text{異符号の2数の加算}} \\[ 5pt ]
= \ &-6
\end{align*}

計算過程やコツは以下のようになります。

3つ以上の数の加減算、特に減算はまず加算に置き換える

まずは模範解答通りに解く習慣を。省略するのはいつでもできる。

計算過程やコツをまとめた画像には、「慣れたら暗算で」という解き方も載せました。最低限の答案になっていますが、テストの際の見直しでも確認できる程度の答案だと思います。

ただし、この解き方だと記述が少なくて楽ですが、最初の内は記述対策だと思って丁寧に計算過程を書くことをお勧めします。

一通り過程を記述できるようになってから省略。省略するのはいつでもできる。

最初からステップを数段飛ばした解き方を覚えてしまうと、その間にどんな手順があったのかを覚えることができません。

答えに至るまでの過程で、自分が理解するのに苦しまないようにすることが大切です。

中学ではもともとステップが少ないので何とかなります。しかし、高校では定義や公式などを覚えるのは当たり前で、そこから一歩進んで、過程に重点を置いた学習をしないと、過程を省略できない記述試験では辛いものがあります。

過程に重点を置いた学習には、答えの根拠を考える学習、つまり「なぜ?」「どうやって?」などと自問自答する学習が適切です。

結論だけを求める学習は中学まででおしまいにしましょう。

結論だけでなく、過程も意識した学習スタイルを確立しよう。

さいごに、もう一度まとめ

  • 加減算は加算に統一。
  • 加算に統一した後、同符号の数だけを優先して加算。
  • 同符号の数を加算した後、異符号の数を加算。
  • 計算過程の省略は流れが頭に入ってから。まずは模範解答通りに記述してみよう。
  • 結論だけでなく過程にも意識した学習を心掛ける。