運用力を鍛える英文法基礎【第5回】

02/02/2020英文法他動詞,英文法,第3文型,目的語,授与動詞,第4文型

運用力を鍛える英文法

問5の訂正例

【問5】日本語訳を参考に、次の英文の文法的な誤りを直しなさい。

One of the girls helped my son, so I gave a candy.

「女の子の一人が息子を手伝ってくれたので、キャンディーをあげた」

※英文には文法的な誤りがあります

文法的な誤りと言えば、述語動詞(V)の語法の誤りがほとんどです。ですから、述語動詞(V)から確認していくと良いでしょう。

参考にする日本語訳が意訳になっています。これはわざとそうしてあります。このまま考えると間違いやすいので、ことばを補って考えましょう。

日本語訳を補完する

「女の子の一人が息子を手伝ってくれたので、キャンディーをあげた」

⇒「女の子の一人が息子を手伝ってくれたので、(私は彼女に)キャンディーをあげた」

動詞「give」は、「A(人)にB(物)を与える」という意味では第3文型(SVO)または第4文型(SVOO)をとる動詞です。「キャンディーをあげた」という意味であれば、第3文型(SVO)でも良さそうです。

しかし、give は、「与える」という意味で使う場合、Aにあたる間接目的語(Oi)を省略できない動詞です。「Aに」にあたることばは、日本語訳では「彼女に」です。

問5の英文を文法的に正しい英文に直すと以下のようになります。

問5の訂正例

× One of the girls helped my son, so I gave a candy.

〇 One of the girls helped my son, so I gave her a candy.

「女の子の一人が息子を手伝ってくれたので、キャンディーをあげた」

give は目的語を2つとる動詞なので、第4文型(SVOO)の英文にします。また、訂正例の要素は以下の通りです。

例文の要素

One ( of the girls ) / helped / my son,

(女の子の)一人が / 手伝ってくれた / 息子を

  • S+Vt+O,:第3文型(SVO)
  • 主語(S):One ( of the girls )
  • 述語動詞(Vt):helped
  • 目的語(O):my son
  • 形容詞的修飾句:of the girls【One を修飾】

[ so ] I / gave / her / a candy.

[ だから ]、私は / あげた / 彼女に / キャンディーを

  • so+S+Vt+Oi+Od:so+第4文型(SVOO)
  • 接続詞的つなぎ語:so
  • 主語(S):I
  • 述語動詞(Vt):gave
  • 間接目的語(Oi):her
  • 直接目的語(Od):a candy

so 以降の部分において、「女の子の一人」または「彼女」は旧情報です。それに対して、「キャンディー」は新情報であるので、「キャンディー」の方が重要な情報になります。

「to her」を補って第3文型(SVO)でも言い表せますが、文意から考えると第4文型(SVOO)の方が適切だと分かります。

副詞 so について

「so」についても少し解説しておきます。「so」は一般に副詞として用いられますが、「だから、それで」という意味の接続詞的なつなぎ語として用いられることも多い語です。文法書によっては、接続詞として紹介されている場合もあります。

つなぎ語として働く場合、「so」は等位接続詞「and」と同じ働きをします。「and, or, but」などの等位接続詞は、語・句・節などを対等の関係で結びつけます。ですから、意味の上でも同じ重みをもちます。

問5の英文も同様で、「so」によって接続された2つの節は同じ重要度をもちます。ここでは等位接続詞的に用いられているので、「helped」と「gave」の2つを述語動詞(V)として扱います。

文型や語法についての解説がある辞書を使おう

文法の知識は文法書で身に付けられますが、あくまでも原理原則です。個別の単語については説明不足の場合があります。そんなときに辞書があります。

辞書にも扱いやすいものとそうでないものがあります。それは個々人がもつ知識の量が原因です。高校英語の初学者だと、十分な語彙力とは言えないので、できるだけ多くの情報をまとめた辞書を持った方が無難です。

初学者にお勧めの辞書は『ライトハウス英和辞典』です。慣れもあるかもしれませんが、レイアウトがすっきりしていて、とにかく読みやすい辞書です。

ライトハウス英和辞典の内容一覧
公式サイト:研究社

語義、熟語、語法なとが分かりやすくまとめてあります。また、類義語との比較もまとめてあるので、細かなニュアンスの違いも知ることができます。

使っていて特に助かるのは、動詞の場合、例文と合わせて文型が示してあることです。 意味に合わせて文型が分かるので、単語の意味を覚えるだけにはなりません。 辞書によっては文型が示されていないので、自分で考えることになります。

個人的には『ライトハウス英和辞典』で必要十分だと思いますが、他の辞書にも独自の良さがあります。自分好みのレイアウトや、収録内容などをよく吟味して購入しましょう。

『コンパスローズ英和辞典』には文型の情報がありませんが、実用的な辞書だと思います。