場合の数|場合の数について

05/20/2017数学A場合の数,樹形図,積の法則,和の法則

場合の数と確率

和の法則や積の法則を扱った問題を解いてみよう

次の問題を考えてみましょう。

和の法則や積の法則を扱った問題

第1問の解答・解説

第1問
100円、50円、10円の硬貨5枚ずつを用いて300円の支払い方の総数。

100円硬貨の枚数に注目して、枚数の組み合わせを漏れなく重複なく書き出します。ただし、それぞれの硬貨は5枚が上限です。

第1問の解答例
硬貨の枚数の組合せ
\begin{array}{c|ccc}
{\scriptsize \text{硬貨}} & 100 & 50 & 10 \\
\hline
{\scriptsize \text{事柄A}} & 3 & 0 & 0 \\
\hline
{\scriptsize \text{事柄B}} & 2 & 2 & 0 \\
& 2 & 1 & 5 \\
\hline
{\scriptsize \text{事柄C}} & 1 & 4 & 0 \\
& 1 & 3 & 5 \\
\hline
{\scriptsize \text{事柄D}} & 0 & 5 & 5
\end{array}

100円硬貨の枚数は3 , 2 , 1 , 0枚の4通り考えられます。これらは同時に起こらない事柄なので、樹形図では樹が4つできます。枝の数は100円硬貨の枚数によって変わるので、すべてが同じ枝数の樹になりません。ですから、和の法則を使って場合の数を求めます。

第1問の解答例
\begin{equation*}
1+2+2+1=6 \ \text{通り}
\end{equation*}

解答例は以下のようになります。

和の法則や積の法則を扱った問題第1問の解答例

「硬貨を用いて~円にする」という問題では、硬貨の枚数の組み合わせを樹形図で表します。このとき、独立した樹が複数できます。

枝の数がどの樹も同じであれば積の法則を利用しますが、本問のように異なれば和の法則を利用して場合の数を求めます。

第2問の解答・解説

第2問
大小2個のサイコロの目の和が5の倍数になるときの場合の数。

目の和が5の倍数になるのは、和が5 , 10になるときです。サイコロ(大)の目に注目して順序良く組合せを書き出します。

第2問の解答例
出目の組合せ
\begin{array}{c|cc}
{\tiny \text{サイコロ}} & {\tiny \text{大}} & {\tiny \text{小}} \\
\hline
{\scriptsize \text{事柄1}} & 1 & 4 \\
\hline
{\scriptsize \text{事柄2}} & 2 & 3 \\
\hline
{\scriptsize \text{事柄3}} & 3 & 2 \\
\hline
{\scriptsize \text{事柄4}} & 4 & 1 \\
& 4 & 6 \\
\hline
{\scriptsize \text{事柄5}} & 5 & 5 \\
\hline
{\scriptsize \text{事柄6}} & 6 & 4
\end{array}

上の表では、大サイコロの目に注目したので、大サイコロの目のぶんだけ事柄(6つ)があります。樹形図であれば、樹が6つできるはずです。枝の数がすべて同じではないので、和の法則を利用して場合の数を求めます。

これに対して、目の和で事柄を考えた場合、目の和が5の場合と10の場合の2つの事柄になります。どちらの考え方でも構いませんが、視点が変われば事柄の数が変わるので注意しましょう。

第2問の解答例
\begin{equation*}
1+1+1+2+1+1=7 \ \text{通り}
\end{equation*}

樹形図を描いても良いのですが、目の組合せよりも目の和を調べたいので、一覧表にまとめた方が分かりやすいときがあります。

第1問の解答例
出目の和
\begin{array}{c|cccccc}
{\tiny \text{小}} \ \backslash \ {\tiny \text{大}} & 1 & 2 & 3 & 4 & 5 & 6 \\
\hline
1 & 2 & 3 & 4 & 5 & 6 & 7 \\
2 & 3 & 4 & 5 & 6 & 7 & 8 \\
3 & 4 & 5 & 6 & 7 & 8 & 9 \\
4 & 5 & 6 & 7 & 8 & 9 & 10 \\
5 & 6 & 7 & 8 & 9 & 10 & 11 \\
6 & 7 & 8 & 9 & 10 & 11 & 12
\end{array}

縦と横に大小のサイコロの目を書き、表の中には目の和を書き込んでいきます。目の和を調べるので、目の組合せだけでは足りません。ですから、今回は樹形図よりも一覧表の方が適しています。

表を見ると5または10が全部で7個あるので、5の倍数になる目の組み合わせは7通りになります。解答例は以下のようになります。

和の法則や積の法則を扱った問題第2問の解答例

サイコロを扱った問題では、目の組み合わせ自体が必要であれば樹形図だけも足りるでしょう。しかし、目の和や積であれば、樹形図よりも一覧表の方が使い勝手が良いでしょう。

表を使ったとき、場合の数は、和の法則や積の法則を利用せずに数え上げるだけ。
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さいごに、もう一度、頭の中を整理しよう

  • 場合の数を調べるときは、樹形図を書く習慣を。
  • 事柄の関係に応じて、和の法則や積の法則を使い分けよう。
  • 樹が複数できたら、和の法則を利用しよう。
  • 複数の樹の枝が同じ数であれば、積の法則を利用しよう。
  • サイコロの問題では表も活用しよう。