場合の数|組合せについて

05/20/2017数学A組合せ,樹形図,順列

場合の数と確率

組合せを扱った問題を解いてみよう

次の問題を考えてみましょう。

組合せを扱った問題

第1問の解答・解説

第1問は、記号Cの意味を読み取り、計算する問題です。定義の式に対応する数を代入して計算します。式を使いながら覚えていきましょう。

第1問(i)
次の値を求めよ。
(i)  ${}_6 \mathrm{ C }_2$

${}_6 \mathrm{ C }_2$ は、異なる6個から2個を選ぶ組合せの総数のことです。定義の式に $n=6 \ , \ r=2$ を代入して計算します。

第1問(i)の解答例
\begin{align*}
\text{(i)} \quad {}_6 \mathrm{ C }_2 = &\frac{{}_6 \mathrm{ P }_2}{2!} \\[ 10pt ]
= &\frac{6 \cdot 5}{2 \cdot 1}
\end{align*}

計算するとき、約分を優先して数をできるだけ小さくしましょう。

第1問(ii)
次の値を求めよ。
(ii) ${}_8 \mathrm{ C }_6$

${}_8 \mathrm{ C }_6$ は、異なる8個から6個を選ぶ組合せの総数のことです。定義の式に $n=8 \ , \ r=6$ を代入しても良いのですが、先に性質を利用します。

「異なる8個から6個を選ぶ」ことで、結果的に「異なる8個から2個を残す」ことになります。ですから「異なる8個から残す2個を選ぶ」と言い換えることができます。

第1問(ii)の解答例
\begin{align*}
{}_8 \mathrm{ C }_6 = &{}_8 \mathrm{ C }_2 \\[ 10pt ]
= &\frac{{}_8 \mathrm{ P }_2}{2!} \\[ 10pt ]
= &\frac{8 \cdot 7}{2 \cdot 1}
\end{align*}

なお、性質を使わずに解くと以下のようになります。

第1問(ii)の別解例
\begin{align*}
{}_8 \mathrm{ C }_6 = &\frac{{}_8 \mathrm{ P }_6}{6!} \\[ 10pt ]
= &\frac{8 \cdot 7 \cdot 6 \cdot 5 \cdot 4 \cdot 3}{6 \cdot 5 \cdot 4 \cdot 3 \cdot 2 \cdot 1}
\end{align*}

どちらの計算が易しいかは明らかです。簡単な計算ができるように、性質を上手に使いましょう。

記号Cの右側の数字が小さければ小さいほど計算はラクになる。

解答例の続きは以下のようになります。

組合せを扱った問題第1問の解答例

第2問の解答・解説

第2問は、色々な場合の組合せの総数を求める問題です。それぞれの場合でどのように数え上げれば良いのかをよく吟味しましょう。

第2問(i)
男子7人と女子5人の男女12人から3人を選ぶとき、
(i)  3人の選び方の総数

第2問(i)では、男女に関わりなく3人を選べばよいので、12人から3人を選ぶ組合せの総数を求めます。

第2問(i)の解答例
\begin{align*}
{}_{12} \mathrm{ C }_3 = &\frac{{}_{12} \mathrm{ P }_3}{3!} \\[ 10pt ]
= &\frac{12 \cdot 11 \cdot 10}{3 \cdot 2 \cdot 1}
\end{align*}

解答例の続きは以下のようになります。

組合せを扱った問題第2問(i)の解答例

第2問(ii)
男子7人と女子5人の男女12人から3人を選ぶとき、
(ii) 男子2人と女子1人の選び方

第2問(ii)では、男子2人と女子1人を選びます。男子を選ぶとき、女子の組合せは関係ありませんし、その逆も同じです。ですから、男子と女子の選び方を別々に考えることが大切です。

男子2人の選び方は、7人から2人を選ぶので ${}_7 \mathrm{ C }_2$ 通りあります。男子2人の選び方それぞれについて、女子1人の選び方は、5人から1人を選ぶので ${}_5 \mathrm{ C }_1$ 通りずつあります。積の法則を使って、男子2人、女子1人を選ぶ組合せの総数を求めます。

第2問(ii)の解答例
\begin{align*}
{}_7 \mathrm{ C }_2 \times {}_5 \mathrm{ C }_1 = &\frac{{}_7 \mathrm{ P }_2}{2!} \times \frac{{}_5 \mathrm{ P }_1}{1!} \\[ 10pt ]
= &\frac{7 \cdot 6}{2 \cdot 1} \times \frac{5}{1}
\end{align*}

解答例の続きは以下のようになります。

組合せを扱った問題第2問(ii)の解答例

男子と女子の選び方を別々に考える。
第2問(iii)
男子7人と女子5人の男女12人から3人を選ぶとき、
(iii) 少なくとも女子を1人選ぶ選び方

第2問(iii)では、少なくとも女子を1人を選びます。「少なくとも」という文言から、最低でも1人いれば何人でも良いということです。

この場合、男女の選び方は以下の3通りが考えられます。

少なくとも女子1人を選ぶ組合せ

  • 男子2人と女子1人(第2問(ii))
  • 男子1人と女子2人
  • 男子0人と女子3人

この3つの場合は同時に起こりません。ですから、少なくとも女子1人を選ぶ組合せの総数は、3つの場合の数の和になります。

このように「少なくとも~」という文言がある場合、それぞれの場合ごとに場合の数を求める必要があり、煩雑になりやすくなります。その手間を省くために、集合で学習した補集合の考え方を利用します。

この場合、少なくとも女子1人を選ぶ組合せの補集合は、女子を1人も選ばない、つまり男子3人を選ぶ組合せです。男子3人の選び方は ${}_7 \mathrm{ C }_3$ 通りです。

男女に関わりなく3人を選ぶ選び方は、第2問(i)より ${}_{12} \mathrm{ C }_3$ 通りでした。これから男子3人の選び方を除けば、女子が必ず含まれる組合せだけが残ります。

第2問(iii)の解答例
\begin{align*}
{}_{12} \mathrm{ C }_3 – {}_7 \mathrm{ C }_3 = &\frac{{}_{12} \mathrm{ P }_3}{3!} – \frac{{}_7 \mathrm{ P }_3}{3!} \\[ 10pt ]
= &\frac{12 \cdot 11 \cdot 10}{3 \cdot 2 \cdot 1} – \frac{7 \cdot 6 \cdot 5}{3 \cdot 2 \cdot 1}
\end{align*}

解答例の続きは以下のようになります。

組合せを扱った問題第2問(iii)の解答例

なお、3つの場合ごとに選び方を考えて計算すると以下のようになります。

少なくとも女子1人を選ぶ組合せ

  • 男子2人と女子1人 … ${}_7 \mathrm{ C }_2 \times {}_5 \mathrm{ C }_1$ 通り
  • 男子1人と女子2人 … ${}_7 \mathrm{ C }_1 \times {}_5 \mathrm{ C }_2$ 通り
  • 男子0人と女子3人 … ${}_5 \mathrm{ C }_3$ 通り
第2問(iii)の別解例
\begin{align*}
&{}_7 \mathrm{ C }_2 \times {}_5 \mathrm{ C }_1 + {}_7 \mathrm{ C }_1 \times {}_5 \mathrm{ C }_2 + {}_5 \mathrm{ C }_3 \\[ 10pt ]
= \ &{}_7 \mathrm{ C }_2 \times {}_5 \mathrm{ C }_1 + {}_7 \mathrm{ C }_1 \times {}_5 \mathrm{ C }_2 + {}_5 \mathrm{ C }_2 \\[ 10pt ]
= \ &\frac{{}_{7} \mathrm{ P }_2}{2!} \times \frac{{}_{5} \mathrm{ P }_1}{1!} + \frac{{}_7 \mathrm{ P }_1}{1!} \times \frac{{}_{5} \mathrm{ P }_2}{2!} + \frac{{}_{5} \mathrm{ P }_2}{2!} \\[ 10pt ]
= \ &\frac{7 \cdot 6}{2 \cdot 1} \cdot \frac{5}{1} + \frac{7}{1} \cdot \frac{5 \cdot 4}{2 \cdot 1} + \frac{5 \cdot 4}{2 \cdot 1} \\[ 10pt ]
= \ &105 + 70 + 10 \\[ 10pt ]
= \ &185
\end{align*}

それほど難しい計算ではありませんが、それでも面倒なのは確かです。

「少なくとも~」と言う表現が出てきたら、補集合(余事象)を使って求めよう。

順列を表す記号Pや組合せを表す記号Cにはちゃんと意味があります。ことばに置き換えて考える習慣を身に付けましょう。記号や式をことばに置き換える習慣は、$n$ 個や $r$ 個などの未知数(文字)だけを扱う場合に効力を発揮します。

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さいごに、もう一度、頭の中を整理しよう

  • 組合せでは、順番を考慮しない。
  • 組合せの総数は、順列の総数から組合せごとの重複ぶんを除いた場合の数。
  • 組合せの樹形図では、重複を防ぐためにアルファベット順に注意しよう。
  • 組合せの総数の性質を利用して、計算をできるだけ簡単にしよう。
  • 「少なくとも」は複数の場合を含むことばなので、補集合の考え方を利用しよう。