2次関数|2次方程式の解の判別について

05/20/2017数学12次関数,判別式,解の公式,2次方程式

2次方程式の解の判別について

判別式を扱った問題を解いてみよう

判別式を扱った問題では、解の判別に始まり、実数解の個数を調べたり、係数や定数項を求めたり、など多岐にわたります。まずは基本となる解の判別や実数解の個数に関する問題を解けるようになりましょう。

解を判別してみよう

次の問題を解いてみましょう。判別式の入門レベルです。

2次方程式の解を判別してみよう

第1問の解答・解説

2次方程式の解を判別する問題です。係数や定数項を判別式 ${b}^{2}-4ac$ に代入し、判別式の値を求めます。

\begin{align*}
&3{x}^{2} +2x -1=0 \\[ 5pt ]
a =& \ 3 \ , \ b=2 \ , \ c=-1 \ \text{より} \\[ 5pt ]
D &= \ {2}^{2}-4 \cdot 3 \cdot \left( -1 \right) \\[ 5pt ]
&= \ 4+12 \\[ 5pt ]
&= \ 16 \\[ 5pt ]
\therefore \ D &\gt 0
\end{align*}

判別式 ${b}^{2}-4ac$ の値が正の数になったので、$D \gt 0$ と表せます。このことから、2次方程式は異なる2つの実数解をもつことが分かります。

解の判別についての解答例その1

小問(2)も同じ要領で解きます。

\begin{align*}
&9{x}^{2} -12x +4=0 \\[ 5pt ]
a =& \ 9 \ , \ b = -12 \ , \ c = 4 \ \text{より} \\[ 5pt ]
D &= \ {\left( -12 \right)}^{2}-4 \cdot 9 \cdot 4 \\[ 5pt ]
&= \ 144 -144 \\[ 5pt ]
&= \ 0 \\[ 5pt ]
\therefore \ D &= 0
\end{align*}

判別式 ${b}^{2}-4ac$ の値が $0$ になったので、$D = 0$ と表せます。このことから、2次方程式は重解をもつことが分かります。

解の判別についてその2

第1問は、2次方程式から対応する数を抜き出し、四則計算ができれば解ける問題です。「判別式を使ってみよう」という意味合いが強いので、入試レベルではほとんど見かけなくなります。

解の条件から係数や定数項を決めよう

次の問題を解いてみましょう。入試でも見かけるレベルですので、ぜひ解けるようにしておきましょう。

解の判別に関する問題

第2問の解答・解説

第2問は、判別式の条件から解を判別するのではなく、その逆になっています。

解の判別ができれば、判別式の値の条件が分かります。互いに等価な条件を理解しているかどうかが問われています。

互いに等価な条件

  • ( 2次方程式の解 ) = ( 係数や定数項の関係 )
  • (異なる2つの実数解をもつ) = ( $D \gt 0$ すなわち ${b}^{2}-4ac \gt 0$ )
  • ( 重解をもつ) = ( $D = 0$ すなわち ${b}^{2}-4ac = 0$ )
  • ( 実数解をもたない) = ( $D \lt 0$ すなわち ${b}^{2}-4ac \lt 0$ )
2次方程式の解判別式の値との関係を正しく理解しよう。

第2問では、2次方程式が重解をもつときの定数 $k$ の値を求める問題です。

2次方程式が重解をもつためには、判別式 ${b}^{2}-4ac$ の値が $0$ にならなければ成り立ちません。この関係を利用すると、定数 $k$ についての方程式を導出できます。

\begin{align*}
&9{x}^{2} -12x +4=0 \\[ 5pt ]
a =& \ 1 \ , \ b = k \ , \ c = 4 \ \text{より} \\[ 5pt ]
D &= \ {k}^{2}-4 \cdot 1 \cdot 4 \\[ 5pt ]
&= \ {k}^{2} -16 \end{align*}
重解をもつためには $D=0$ を満たせばよいので
\begin{equation*}
{k}^{2} -16 = 0
\end{equation*}

解の条件から定数 $k$ についての方程式を導出できればあとは解くだけです。

第2問の解答例

判別式 ${b}^{2}-4ac$ は2次方程式の係数や定数項で表される。このことが分かっていれば、定数 $k$ についての方程式を導出できることに気付ける。

定数 $k$ の値が分かれば2次方程式が決まるので、解を求めることができるようになります。

2次方程式を解くと、必ず重解になります。計算ミスがないようにしましょう。

第2問の解答例その2

第1問と第2問との比較

第1問と第2問とを比較してみましょう。ちょうど逆の関係になっていることが分かります。

第1問の流れ
2次方程式が決まっている
⇒係数や定数項で表される判別式の値が決まる
⇒解の判別ができる
第2問の流れ
解の判別ができる
⇒係数や定数項で表される判別式の値が決まる
⇒2次方程式の係数や定数項が決まる
⇒2次方程式の解が分かる

応用の部類に入る問題は、第2問のように逆側からアプローチする問題が多いのが特徴です。

学習する際のコツとしては、対応関係を一方向から眺めるだけでなく、逆方向からも眺めることが必要です。また、過程を疎かにせず、答えまでの流れを意識して学習することが大切です。

さいごに、もう一度、頭の中を整理しよう

  • 判別式は、2次方程式の解を判別するための式。
  • 判別式は、解の公式から得られる式。
  • 判別式は、2次方程式の係数や定数項によって表される。
  • 判別式の値は3通り。
  • 判別式の値が正の数のとき、2次方程式は異なる2つの実数解をもつ。
  • 判別式の値が $0$ のとき、2次方程式はただ1つの実数解(重解)をもつ。
  • 判別式の値が負の数のとき、2次方程式は実数解をもたない。
  • 解の条件から、判別式の条件も決まる。