確率|独立な試行の確率について

05/20/2017数学A確率,独立な試行

確率

独立な試行を扱った問題を解いてみよう

次の問題を考えてみましょう。
独立な試行を扱った問題

第1問の解答・解説

第1問
1個のサイコロと1枚の硬貨を投げるとき、サイコロは2以下の目が出て、硬貨は裏が出る確率

先ほどの例と同じ試行なので、同じようにして解きます。1個のサイコロと1枚の硬貨を投げる試行を2つの試行に分けて考えます。

1個のサイコロと1枚の硬貨を投げる試行

  • 1個のサイコロを投げる試行
  • 1枚の硬貨を投げる試行

小分けにした2つの試行は互いに独立な試行です。試行ごとに事象が起こる確率を求めます。

1個のサイコロを投げる試行において、1~6の目が出る事象が同じ程度に起こると期待できる根元事象です。全事象は6個の根元事象を要素としてもつので、起こりうるすべての場合の数は6通りです。

また、2以下の目が出る事象は1と2の目が出る根元事象を要素としてもちます。2以下の目が出る事象が起こる場合の数は2通りです。以上をもとにして2以下の目が出る確率を求めます。

2以下の目が出る確率
\begin{equation*}
\frac{2}{6}
\end{equation*}

1枚の硬貨を投げる試行において、表と裏が出る事象が同じ程度に起こると期待できる根元事象です。全事象は2つの根元事象を要素としてもつので、起こりうるすべての場合の数は2通りです。

また、裏が出る事象は裏が出る根元事象そのものです。裏が出る事象が起こる場合の数は1通りです。以上をもとにして裏が出る確率を求めます。

裏が出る確率
\begin{equation*}
\frac{1}{2}
\end{equation*}

2つの試行は互いに独立なので、2以下の目が出て、裏が出る確率は以下のようになります。

2以下の目が出て、裏が出る確率
\begin{equation*}
\frac{2}{6} \times \frac{1}{2}
\end{equation*}

解答例の続きは以下のようになります。

独立な試行を扱った問題第1問の解答例

なお、各試行で確率を求めるときに約分するよりも、乗算するときにまとめて約分した方が計算がラクです。計算は個別にするよりもまとめて行いましょう。

第1問の別解

1個のサイコロと1枚の硬貨を投げる試行を1つの試行として扱っても確率を求めることができます。こちらは基本的な確率の求め方です。

サイコロの出目と硬貨の表裏の組合せの総数は、$6 \times 2$ 通りで、これが起こりうるすべての場合の数になります。また、2以下の目が出て、裏が出る事象が起こる場合の数は、$2 \times 1$ 通りです。

以上をもとに確率を求めます。

2以下の目が出て、裏が出る確率
\begin{equation*}
\frac{2 \times 1}{6 \times 2}
\end{equation*}

基本的な確率の求め方でも対応できますが、いくつかの試行に小分けした方が、場合の数を求めやすいことが分かります。

第2問の解答・解説

第2問
1個のサイコロを続けて3回投げるとき、1回目は1、2回目は偶数、3回目は5以上の目が出る確率
1個のサイコロを続けて3回投げる試行

  • 1回目にサイコロを投げる試行
  • 2回目にサイコロを投げる試行
  • 3回目にサイコロを投げる試行

小分けにした3つの試行は互いに独立な試行です。試行ごとに事象が起こる確率を求めます。

1個のサイコロを投げる試行において、1~6の目が出る事象が同じ程度に起こると期待できる根元事象です。全事象は6個の根元事象を要素としてもつので、起こりうるすべての場合の数は6通りです。このことは1回目でも2回目でも変わりません。

試行ごとに事象が起こる場合の数を考えましょう。

事象が起こる場合の数

  • 1回目に1が出る事象:1が出る根元事象そのものなので、1通り
  • 2回目に偶数が出る事象:2 , 4 , 6が出る根元事象を要素としてもつので、3通り
  • 3回目に5以上の目が出る事象:5 , 6が出る根元事象を要素としてもつので、2通り

以上をもとにして1回目は1、2回目は偶数、3回目は5以上の目が出る確率を求めます。

1回目は1、2回目は偶数、3回目は5以上の目が出る確率
\begin{equation*}
\frac{1}{6} \times \frac{3}{6} \times \frac{2}{6}
\end{equation*}

解答例の続きは以下のようになります。

独立な試行を扱った問題第2問の解答例

第2問の別解

1個のサイコロを続けて3回投げる試行を1つの試行として扱っても確率を求めることができます。

サイコロを続けて3回投げたときの出目の組合せの総数は、$6 \times 6 \times 6$ 通りで、これが起こりうるすべての場合の数になります。

また、1回目に1が出る場合の数は1通りで、そのそれぞれについて、2回目に偶数が出る場合の数は3通りずつあります。

さらにそのそれぞれについて、3回目に5以上の目が出る場合の数は2通りずつあります。このことから、求める場合の数は$1 \times 3 \times 2$ 通りです。

以上をもとに確率を求めます。

1回目は1、2回目は偶数、3回目は5以上の目が出る確率
\begin{equation*}
\frac{1 \times 3 \times 2}{6 \times 6 \times 6}
\end{equation*}

試行を小分けしないで解く場合、場合の数を丁寧に数え上げないと間違えやすいので注意しましょう。また、場合の数も大きな値になるので、掛け算せずに後で約分するなどして計算の仕方を工夫しましょう。

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さいごに、もう一度、頭の中を整理しよう

  • 独立は試行どうしの関係を表し、排反は事象どうしの関係を表す。
  • 互いに独立な2つの試行の事象がともに起こる確率は、各試行の事象が起こる確率の積で表される。
  • 独立な試行が3つでも2つのときと同じ要領で確率を求めることができる。