図形と方程式|直線の方程式について
直線の方程式を扱った問題を解いてみよう
次の問題を解いてみましょう。
問
次の $2$ 点を通る直線の方程式を求めよ。
\begin{align*} &(1) \quad (3 \ , \ -2) \ , \ (4 \ , \ 1) \\[ 7pt ] &(2) \quad (4 \ , \ 0) \ , \ (0 \ , \ 3) \\[ 7pt ] &(3) \quad (-2 \ , \ 3) \ , \ (-2 \ , \ -5) \\[ 7pt ] &(4) \quad (-3 \ , \ 2) \ , \ (1 \ , \ 2) \end{align*}問(1)の解答・解説
問(1)
次の $2$ 点を通る直線の方程式を求めよ。
\begin{align*} \quad (3 \ , \ -2) \ , \ (4 \ , \ 1) \end{align*}与えられた2点の座標を確認すると、2点のx座標が異なります。2点の座標で表される直線の方程式に、与えられた座標を代入します。
問(1)の解答例
$2$ 点を通り、かつ $2$ 点の $x$ 座標が異なるので
\begin{align*} &\quad y-(-2)=\frac{1-(-2)}{4-3} \left(x-3 \right) \\[ 7pt ] &\quad y+2=3 \left(x-3 \right) \end{align*}よって
\begin{align*} \quad y=3x-11 \end{align*}直線の方程式を求める問題では、与えられた情報に応じて公式を使い分けるだけなので、機械的に求めることができます。
ただ、図形の問題なので、作図する習慣をつけておいた方が良いでしょう。図から傾きや切片が簡単に分かることも意外と多いからです。
問(1)では、作図すれば、傾きが3であることがすぐに分かります。この場合、傾きと1点の座標で表される直線の方程式を利用することもできます。
問(2)の解答・解説
問(2)
次の $2$ 点を通る直線の方程式を求めよ。
\begin{align*} \quad (4 \ , \ 0) \ , \ (0 \ , \ 3) \end{align*}与えられた2点の座標を確認すると、2点のx座標が異なります。2点の座標で表される直線の方程式に、与えられた座標を代入します。
問(2)の解答例
$2$ 点を通り、かつ $2$ 点の $x$ 座標が異なるので
\begin{align*} &\quad y-0=\frac{3-0}{0-4} \left(x-4 \right) \\[ 7pt ] &\quad y=-\frac{3}{4} \left(x-4 \right) \end{align*}よって
\begin{align*} \quad y=-\frac{3}{4}x+3 \end{align*}作図すると以下のようになります。
作図すると、傾きだけでなく、切片も簡単に分かります。問(2)は、作図した方が簡単な問題です。
2種類の切片
中学では、切片はグラフとy軸との交点のy座標と学習しました。実は、切片には2種類あります。x切片とy切片です。
2種類の切片
- x切片:グラフとx軸との交点のx座標
- y切片:グラフとy軸との交点のy座標
問(2)では、与えられた座標から、x切片とy切片の両方が分かります。このように2つの切片が分かっている場合、直線の方程式は以下のように表せます。
x,y切片を用いた直線の方程式
$a \neq 0 \ , \ b \neq 0$ のとき、$2$ 点 $(a \ , \ 0) \ , \ (0 \ , \ b)$ を通る直線の方程式は
\begin{align*} &\quad y-0=\frac{b-0}{0-a} \left(x-a \right) \\[ 7pt ] &\quad y=-\frac{b}{a} \left(x-a \right) \\[ 7pt ] &\quad y=-\frac{b}{a} x+b \end{align*}両辺を $b$ で割ると
\begin{align*} \quad \frac{y}{b}=-\frac{x}{a} +1 \end{align*}したがって
\begin{align*} \quad \frac{x}{a}+\frac{y}{b}=1 \end{align*}このことを利用して、問(2)を解くことができます。問(2)の別解例は以下の通りです。
問(2)の別解例
$2$ 点 $(4 \ , \ 0) \ , \ (0 \ , \ 3)$ を通るので
\begin{align*} \quad \frac{x}{4}+\frac{y}{3}=1 \end{align*}よって
\begin{align*} \quad y=-\frac{3}{4}x+3 \end{align*}余裕があれば公式として覚えておくと良いでしょう。
2点を通る直線の方程式(x,y切片)
$2$ 点 $(a \ , \ 0) \ , \ (0 \ , \ b)$ を通る直線の方程式は
\begin{align*} \quad \frac{x}{a}+\frac{y}{b}=1 \end{align*}ただし、$a \neq 0 \ , \ b \neq 0$
問(3)の解答・解説
問(3)
次の $2$ 点を通る直線の方程式を求めよ。
\begin{align*} \quad (-2 \ , \ 3) \ , \ (-2 \ , \ -5) \end{align*}与えられた2点の座標を確認すると、2点のx座標が同じです。
この場合、xの増加量が0となるので、傾きを求めることができません。変化の割合(傾き)の分母となるxの増加量が0となるからです。
2点の座標で表される直線の方程式を利用できないので、特殊な直線になります。与えられた2点のx座標が一定なので、求める直線はx軸に垂直な直線です。
問(3)の解答例
$x$ 座標がともに $-2$ であるので
\begin{align*} \quad x=-2 \end{align*}2点のx座標が一定であれば、軸に垂直な直線を疑おう。
x座標が一定であることを見落としたとしても、利用する直線の方程式によっては気にする必要がなくなります。上述した、すべての直線を表す方程式を利用すれば、機械的に解くことができます。
問(3)の別解例
直線の方程式を
\begin{align*} \quad \left(y_{2}-y_{1} \right) \left(x-x_{1} \right)-\left(x_{2}-x_{1} \right) \left(y-y_{1} \right)=0 \end{align*}とする。
これが $2$ 点 $(-2 \ , \ 3) \ , \ (-2 \ , \ -5)$ を通るので
\begin{align*} \quad \left\{(-5)-3 \right\} \left\{x-(-2) \right\}-\left\{(-2)-(-2) \right\} \left(y-3 \right)=0 \end{align*}整理すると
\begin{align*} &\quad -8 \left\{x-(-2) \right\}-0 \cdot \left(y-3 \right)=0 \\[ 7pt ] &\quad -8 \left\{x-(-2) \right\}=0 \\[ 7pt ] &\quad x-(-2)=0 \\[ 7pt ] &\quad x=-2 \end{align*}問(3)の直線は、問(4)の直線と合わせて図示しています。問(4)の解答例を参照してください。
問(4)の解答・解説
問(4)
次の $2$ 点を通る直線の方程式を求めよ。
\begin{align*} \quad (-3 \ , \ 2) \ , \ (1 \ , \ 2) \end{align*}与えられた2点の座標を確認すると、x座標は異なりますが、y座標が同じです。
この場合、傾きを求めることはできます。ただし、yの増加量が0なので、傾きは0となります。
傾きが0となるのは、y軸に垂直な直線です。
問(4)の解答例
$y$ 座標がともに $2$ であるので
\begin{align*} \quad y=2 \end{align*}問(4)も問(3)の別解例と同じように、公式を用いて機械的に解くことができます。こちらであれば、y座標が一定であることを見落としても問題なく解けるでしょう。
問(3),(4)は、作図をするとよく分かります。むしろ、作図しないとイメージが湧かないかもしれません。
2点のx座標やy座標が一定であれば、軸に垂直な直線を疑おう。
直線の方程式を求めるときには、作図してからの方が簡単な場合が多いです。
図形を扱った問題では、解けるか解けないかが作図に左右されることも少なくありません。作図の練習をしておきましょう。
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さいごにもう一度まとめ
- 直線の方程式は、与えられた情報に応じて使い分けよう。
- 2点の座標を用いた直線の方程式に慣れておこう。
- 作図してから直線の方程式を求めよう。
- 予め図が与えられていることはほとんどないので、自分で作図できるようにしておこう。