集合と論理|集合と要素について

05/20/2017数学1数と式,集合と論理,要素,集合

集合と論理

集合や要素を扱った問題を解いてみよう

次の問題を考えてみましょう。

集合や要素を扱った問題第1問

第1問の解答・解説

第1問
$12$ の正の約数の集合を $A$ とする。[]に適切な記号を入れよ。
$(1) \quad 4 [] A \qquad (2) \quad 8 [] A$

第1問は、集合と要素の関係を記号を使って表す問題です。基礎レベルの問題ですが、これがセンター試験で出題されました。

まずは集合 $A$ の要素を「12の正の約数」という条件をもとに書き並べます。合わせてベン図も描いておきます。

第1問の解答例
集合 $A$ の要素は $12$ の正の約数なので、
\begin{equation*}
A = \{ 1 \ , \ 2 \ , \ 3 \ , \ 4 \ , \ 6 \ , \ 12 \}
\end{equation*}

書き並べた要素が集合 $A$ に属する要素です。それ以外は、集合 $A$ に属しません。4は集合 $A$ に属しますが、8は集合 $A$ に属しません。解答例は以下のようになります。

集合や要素を扱った問題第1問の解答例

次の問題を考えてみましょう。

集合や要素を扱った問題第2問

第2問の解答・解説

第2問
$A = \{2 \ , \ 4 \ , \ 6 \ , \ 8 \} \ , \ B = \{ n \ | \ n \ \text{は24の正の約数} \}$ とする。[]に適切な記号を入れよ。
$(1) \quad A [] B \qquad (2) \quad A [] \varnothing$

第2問は、集合どうしの関係を記号を使って表す問題です。アルファベットの大文字が使われているのもヒントになります。

まず集合 $B$ の要素が分からないので、条件をもとに要素を書き並べます。

第2問の解答例
集合 $B$ の要素は $24$ の正の約数なので、
\begin{equation*}
B = \{ 1 \ , \ 2 \ , \ 3 \ , \ 4 \ , \ 6 \ , \ 8 \ , \ 12 \ , \ 24 \}
\end{equation*}

2つの集合 $A \ , \ B$ の要素を比べたり、ベン図を描いたりすると包含関係が分かります。ベン図より、集合 $A$ が集合 $B$ の部分集合であることが分かります。

また空集合Φはすべての集合の部分集合になるので、これは知識があれば簡単に解けます。集合と要素の関係を表す記号と間違えないように注意します。解答例は以下のようになります。

集合や要素を扱った問題第2問の解答例

本質を理解するために

どの科目でもそうですが、本質を理解するには、各単元の最初に出てくる用語や記号の定義とその使い方を正しく覚えることが大切です。何事も最初が肝心です。

そして、応用レベルになると知識があることを前提にして、知識の使い方を考える問題が増えてきます。正しい知識が身に付いていなければ、間違った使い方をしてしまいます。

一見、関連がないように見える問題でも、本質的には同じ問題だったりします。そういうところが見えてくると、系統立てて覚えやすくなります。見た目に惑わされなくなってくれば「理解が深まっている」と解釈しても良いのではないかと思います。

相手に説明してみよう

日々の学習では、本質の理解度を把握できる学習が望まれます。そのためには「他人に説明する」というのが分かりやすい手段です。

他人に説明するには、順を追って筋道立てて(論理的に)話す必要があります。そのためには自分が相手よりも深く理解しておく必要があります。もし友人たちと一緒に学習する機会があったら、ぜひ教わる側より教える側になってみて下さい。自分の理解度がはっきり分かります。

「メタ認知」を活用しよう

メタ認知」という言葉があるそうですが、これは客観的に自分の状態を認識することだそうです。

学力の高い人は意識的かどうかにかかわらず、この「メタ認知」を習慣的に実践しているそうです。もし学力がなかなか向上しないようなら、自分の理解度を客観的に判断できる学習をしているかを確認してみると良いでしょう。

自分の理解度を客観的に判断できるのは演習です。この演習を中心とした学習ができているかを考えると良いでしょう。演習では嘘は付けません。解ける・解けないがはっきりするので、知識の定着度合いや理解度を測ることができます。

分析してすぐに手を打とう

そして演習結果から足りない部分を分析し、それをすぐに埋めていきます。つまり、解けないことが分かったらすぐに手を打つということです。個人的には、これが一番大切ではないかと思います。

高校での学習で一番求められるのが、分析と対策ではないでしょうか。定期試験や模試の結果に一喜一憂するのは構いませんが、そこで終わって良いのは中学までです。高校ではそこから先が求められます。

当たり前のことだと言われればそれまでですが、この当たり前のことを日々実践できる人とそうでない人がいます。だからこそ、大学受験のための学習はそれなりに意味のあることなんだと思います。「大学受験のための学習は生きる力を養うためのものだ」と有名な予備校講師が仰ってました。

その日の気分や予習などに振り回されず、自分の理解度に応じて学習するようにしたいところです。

Recommended books

メタ認知のためにも演習をこなすことは大切です。はじめのうちは何事も質よりも量の方を意識してこなす方が良いと思います。全体を一度通ってから質を考えると効率が良いでしょう。

特に、思考力を問われる問題の比重が過去に比べて増えてきています。パターンの暗記だけでは対応できなくなってきています。

そこで紹介するのが『これからの大学入試に必要な数学の「思考力」を鍛える問題集 (河合塾シリーズ)』です。

河合塾数学科の考える「思考力・判断力・表現力」をまとめ、これに基づいて過去の入試問題を分析し、その中から思考力を養うために経験しておきたい問題を収集し解答・解説を収録。また、思考調査の問題を参考にして「共通テスト型問題」を作成。

現在の高校1年生からセンター試験が変わり、「思考力・判断力・表現力」を問う問題が出題されます。これらは短期間で習得するのはなかなか難しいものです。日頃から訓練することで身に付くものなので、このような教材を利用してできるだけ早く取り組みたいところです。

さいごに、もう一度、頭の中を整理しよう

  • 集合と要素の関係は「属す」「属さない」。
  • 集合の表し方は、要素を書き並べる方法と要素が満たす条件を述べる方法の2通りある。
  • 集合は主に部分集合、空集合、全体集合の3種類に分類される。
  • 集合どうしの関係は包含関係にあるかないか。
  • 集合どうしの関係の表し方を知る。
  • 集合と要素はベン図を利用すると関係を把握しやすくなる。