数と式|単項式と多項式について

06/22/2016数学1数と式,整式,係数,次数,

単項式と多項式をはじめから学びなおす

多項式の「多」に注目

多項式とは、複数の単項式の和で表される式です。多項式の名前の通り、たくさん(多)のかたまり(項)がある式として扱われます。

多項式の例

\begin{equation*} \quad 2x^{\scriptsize{2}}-3x+6 \end{equation*}

多項式は単項式の和の形で表されているので、もともとは以下のような式だったと考えられます。

加算の計算記号を戻す

\begin{align*} &2x^{\scriptsize{2}}-3x+6 \\[ 10pt ] = &2x^{\scriptsize{2}}+\left(-3x \right)+\left(+6 \right) \end{align*}

文字を含む式になると、途中で計算を進められなくなるのは、多項式でも同じです。ですから、複雑な式であっても、できるだけ見やすく、そして扱いやすくする必要があります。そのために文字式の表記ルールがあります。

表記ルールの1つに「加算の計算記号を省略する」があります。このルールが多項式に適応された結果、多項式は、加算の計算記号(+)やカッコが省略されて、式の途中に+や-の符号が挟まった形をしています。

「複数の単項式の和で表される」という多項式の定義を知らなければ、加算の計算記号が省略されていることに気付かないかもしれません。

多項式は、加算を簡略化した式。加算の計算記号やカッコが省略されていることに注意。

加算の計算記号を戻すとき

多項式は、加算の計算記号(+)やカッコを省略して表記されています。しかし、単項式と違って、式の値を求めるときでも、わざわざ加算の計算記号を戻す必要はありません。ただし、多項式の中には単項式があるので、乗算の計算記号を戻すことは忘れてはいけません。

それよりも、多項式がいくつの単項式からできているかを把握する方が大切です。これについては、「多項式の項」で解説します。

多項式と関わりのある用語

多項式と関わりのある用語は、以下の通りです。

  • 多項式の項
  • 多項式の係数

多項式の項

多項式は複数の単項式の和で表されるので、式の中に複数の単項式があります。これら単項式の1つ1つをと言います。特に、数だけの単項式のことを定数項と言います。

一般に、「項」と言う場合、多項式内にある単項式を指します。多項式では、単項式と言わず、項と言うので注意しましょう。

多項式を項に分解しよう

多項式は、加算の計算記号(+)やカッコを省略してあるので、単項式が順に並んだ形で表されます。

多項式の項を知りたければ、「+」や「-」の符号の前にスラッシュを入れると簡単に分かります。

多項式を項に分解する

\begin{equation*} \quad 2x^{\scriptsize{2}}-3x+6= 2x^{\scriptsize{2}}+\left(-3x \right)+\left(+6 \right) \end{equation*}
であるので、スラッシュを入れると
\begin{equation*} \quad 2x^{\scriptsize{2}} \ /-3x \ /+6 \end{equation*}
となる。
よって、多項式の項は
\begin{equation*} \quad 2x^{\scriptsize{2}} \ , \ -3x \ , \ +6 \end{equation*}
の3つ。

多項式の符号の前にスラッシュを入れると、多項式を項に分解できる。

多項式の次数

「次数」という用語は、単項式でも出てきました。多項式には複数の項(単項式)があるので、少し注意が必要です。

単項式が複数あるので、多項式の次数と言う場合、好きな項の次数を言うわけにもいきません。そこで多項式の次数は、「各項の次数のうち最も高い次数」となっています。ですから、多項式の次数を調べるには、多項式を項に分解することと、各項の次数を数えることが必要です。

多項式の次数

\begin{equation*} \quad 2x^{\scriptsize{2}} \ /-3x \ /+6 \end{equation*}
を参考に、文字を含む項の次数をそれぞれ調べる。
$2x^{\scriptsize{2}}$ の次数は2で、$-3x$ の次数は1
よって、多項式の次数は2

定数項は文字を含まないので、次数を考える必要はありません。多項式では、項ごとに次数があるので、最高次数を多項式の次数とします。

多項式の次数が分かるようになると、2次式や3次式などと次数による分類が可能になります。次数によって整式の扱い方が変わるので、多項式の次数を知ることは大切です。

整式の呼び方や表記に注意

単項式や多項式などの整式には、次数があります。この次数に着目して、整式を「~次式」と言うことがあります。

たとえば、次数が2の整式であれば、2次式と言います。2次式と言うだけでは、単項式か多項式かは分かりません。しかし、少なくとも文字を2個含む単項式、または項が存在することは把握できます。

また、この次数に着目して、整式を表記することもあります。多項式では、次数の高い項から順に、左から右へ並べて表記するのが一般的です。

降べきの順に並べる

与式が
\begin{equation*} \quad -3x+6+2x^{\scriptsize{2}} \end{equation*}
と与えられたら、
\begin{equation*} \quad -3x \ / \ +6 \ / \ +2x^{\scriptsize{2}} \end{equation*}
のように項に分解して
\begin{equation*} \quad 2x^{\scriptsize{2}}-3x+6 \end{equation*}
のように次数の高い項から順に並べる。

多項式の項を次数の高いものから順に並べることを、降べきの順に並べると言います。降べきの順への並べ替えは、どの整式でも行う基本的な作業です。計算のときにとても役立つので習慣にしておきましょう。

さいごにもう一度まとめ

  • 単項式の次数とは、文字を掛け合わせた個数のこと。
  • 単項式の係数とは、文字以外の数の部分のこと。数=符号と数字。
  • 項とは、多項式を構成する単項式の1つ1つ。
  • 定数項とは、文字を含まない、数だけの項のこと。
  • 多項式の次数とは、各項の次数のうち、最高次数のもの。
  • ~次式とは、次数に着目したときの整式の呼び方。
  • 整式は、降べきの順に並べて表記されるのが一般的。