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図形と方程式|三角形の重心の座標について

数学2

図形と方程式 直線上の点、平面上の点

今回は、三角形の重心の座標について学習しましょう。三角形の重心は、中点や内分点などと共に頻出です。また、後で学習するベクトルでも頻繁に目にします。

重心の作図の仕方はもちろんですが、その性質や扱い方をしっかりマスターしておきましょう。

数直線上の線分の内分点・外分点

重心のことを学習する前に、内分点と外分点のことを知っておきましょう。

線分を特定の比で分割する点のことを分点と言います。それが線分の内側、つまり線分上にある分点であれば、内分点と言います。

また、線分の外側、つまり線分の延長線上にある分点であれば、外分点と言います。外分点は線分を分割しているとは言い辛いので、初めのうちは理解に苦しむかもしれません。

数直線上の線分の内分点

数直線上において、内分点の座標は、以下のように表されます。

数直線上の線分の内分点 1⃣

数直線上の 2 点 A(a),B(b) に対して、線分 AB をm:n に内分する点を P(x) とする。ただし、m>0 , n>0 とする。このとき、内分点 P の座標はx=na+mbm+n

内分点の座標を導出してみましょう。

数直線上の線分の内分点の座標
内分点の座標

数直線上の線分の内分点 2⃣

数直線上の 2 点 A(a),B(b) に対して、線分 AB をm:n に内分する点を P(x) とする。ただし、m>0 , n>0 とする。このときAP:BP=m:nよりnAP=mBPここでAP=xa , BP=bxよりn(xa)=m(bx)x について整理するとx=na+mbm+n

演習をこなしているうちに覚えていきますが、分母と分子の比の並び(逆になっている)に注目すると覚えやすいかもしれません。

なお、「線分ABを2:1に内分する」と「線分BAを2:1に内分する」は意味が全く異なります。

「線分ABを2:1に内分する」は、点Aの方から2:1になるように内分するという意味です。それに対して「線分BAを2:1に内分する」は、点Bの方から2:1になるように内分するという意味です。

数直線上の線分の外分点

数直線上において、外分点の座標は、以下のように表されます。

数直線上の線分の外分点 1⃣

数直線上の 2 点 A(a),B(b) に対して、線分 AB をm:n に外分する点を Q(x) とする。ただし、m>0 , n>0 とする。このとき、外分点 Q の座標はx=na+mbmn(mn)

外分点を扱うとき、内分点よりも注意が必要です。

図から分かるように、外分点の位置は、比のmとnの大小によって決まります。比の数字が大きい方が外分点までの距離が長くなり、数字の小さい方が外分点までの距離が短くなります。

どちらも場合であっても、上述した公式で外分点の座標を求めることができますが、外分比に注意しましょう。

数直線上の線分の外分点の座標
線分の外分点の座標

外分点の座標を導出してみましょう。

数直線上の線分の外分点 2⃣

数直線上の 2 点 A(a),B(b) に対して、線分 AB をm:n に外分する点を Q(x) とする。ただし、m>0 , n>0 とする。このときAQ:BQ=m:nよりnAQ=mBQここで、m>n のときAQ=xa , BQ=xbよりn(xa)=m(xb)x について整理するとx=na+mbmnこれは、m<n のときも同様である。

内分点の座標を覚えることができれば、外分点の座標を覚えるのは難しくありません。nを-nに置き換えるだけで済みます。

それよりも、外分点をしっかり作図できるようにしておくことが大切です。意外と作図できないので気を付けましょう。

平面上の線分の内分点・外分点

平面上の線分の内分点や外分点を考えます。これらの座標を求めるには、x座標とy座標を別々に求めます。

利用するのは、平行線と線分の比の関係です。x軸上だけで見れば、数直線上の線分の内分点や外分点です。y軸上でも同様です。

平面上の線分の内分点や外分点の座標
平行線と線分の関係を利用して軸上で考える

上図では、線分ABの内分点を示していますが、外分点でも考え方は同じです。

平面上の線分の内分点・外分点

m>0 , n>0 のとき、2 点 A(x1 , y1) , B(x2 , y2) に対して、線分 AB を m:n に内分する点の座標は(nx1+mx2m+n , ny1+my2m+n)また、線分 AB を m:n に外分する点の座標は(nx1+mx2mn , ny1+my2mn)

x座標だけ、y座標だけで計算します。2次元で考えるのではなく、1次元に次元を落とすのがコツです。

中点の座標

中点は線分を二等分する点です。見方を変えると、中点は線分を1:1に内分する内分点と考えることができます。ですから、内分点の公式に内分比を代入すると、以下のように表せます。

中点の座標

A(x1 , y1) , B(x2 , y2) とするとき、線分 AB の中点の座標は(x1+x22 , y1+y22)

中点の座標を見ると、線分の両端にある2点の座標の平均であることが分かります。

三角形の重心

三角形の重心について、もう一度確認しておきましょう。

三角形の重心は3本の中線の交点です。中線は、頂点とその対辺の中点とを結んだ線分のことです。重心は、中線を2:1に内分する内分点でもあります。

重心による内分比の導出
重心は中線の内分点

内分比は、中学レベルの知識で導出できるので、きちんとマスターしておきましょう。

三角形の重心の座標

三角形の重心の座標は以下のように表されます。

三角形の重心の座標

A(x1 , y1) , B(x2 , y2) , B(x3 , y3) とするとき、ABC の重心の座標は(x1+x2+x33 , y1+y2+y33)

重心の座標の導出は以下の通りです。

重心を頂点にもつ三角形の面積の図
三角形の重心の座標

重心の座標の導出

ABC において、辺 BC の中点を P、重心を G とする。また、A(x1 , y1) , B(x2 , y2) , C(x3 , y3) , G(x , y) とする。このとき、中点 P の座標は(x2+x32 , y2+y32)また、重心 G は線分 AP を AG:GP=2:1 に内分するのでx 座標についてx=(1x1+2x2+x32)2+1が成り立つ。これを整理するとx=x1+x2+x33y 座標も同様にしてy=y1+y2+y33したがって、重心 G の座標は(x1+x2+x33 , y1+y2+y33)

重心の座標を見ると、三角形の3頂点の座標の平均であることが分かります。

点の座標を求めてみよう

内分点や外分点などの点の座標を求めてみましょう。

例題

(1)座標平面上に 3 点 A(3 , 4) , B(3 , 1) , C(5 , 2) がある。このとき、線分 AB を 2:1 に内分する点 D の座標を求めよ。また、線分 AC を 3:1 に外分する点 E の座標を求めよ。(2)3 点 (1 , 2) , (3 , 4) , (7 , 4) を頂点とする三角形の重心の座標を求めよ。

例題(1)の解答・解説

例題(1)

座標平面上に 3 点 A(3 , 4) , B(3 , 1) , C(5 , 2) がある。このとき、線分 AB を 2:1 に内分する点 D の座標を求めよ。また、線分 AC を 3:1 に外分する点 E の座標を求めよ。

比に注意しましょう。線分ABをAの方から2:1に内分します。点Dは、AD:BD=2:1となる位置にあります。

はじめに、内分点Dの座標を求めます。公式を覚えるために、対応する値を代入しただけの式を記述しましょう。整理するのはそのあとで構いません。

例題(1)の解答例 1⃣

内分点 D の座標は(13+2(3)2+1 , 14+212+1)よってD (1 , 2)

次に、外分点Eの座標を求めます。比に注意しましょう。線分ACをAの方から3:1に外分します。点Eは、AE:CE=3:1となる位置にあります。外分点なので、点C側を延長しなければなりません。

例題(1)の解答例 2⃣

D (1 , 2)外分点 E の座標は((1)3+3531 , (1)4+3(2)31)よってE (6 , 5)

例題(2)の解答・解説

例題(2)

3 点 (1 , 2) , (3 , 4) , (7 , 4) を頂点とする三角形の重心の座標を求めよ。

公式に代入して三角形の重心の座標を求めます。

例題(2)の解答例

重心の座標は((1)+3+73 , 2+(4)+(4)3)よって(3 , 2)

重心の座標は、分母が3と決まっているので、内分点や外分点に比べると覚えやすいでしょう。

次は、三角形の重心の座標を扱った問題を実際に解いてみましょう。