図形の性質|内心について

05/20/2017数学A図形の性質,内心,内接円,角の二等分線

数学A 図形の性質

内心を扱った問題を解いてみよう

次の問題を考えてみましょう。

内心を扱った問題

問(1)の解答・解説

問(1)
図において点Iが△ABCの内心であるとき、
(1) 角 $x \ (= \angle {BIC})$

問(1)は、角の大きさを求める問題です。内心をつくるには、三角形の内角の二等分線を引くので、大きさが等しい角が存在します。

点Iは内心であるので、線分BI , CIは内角の二等分線です。大きさの等しい角に記号を書き込んでいきましょう。

内心を扱った問題問(1)の図

作図の結果から、△IBCに注目すると、角 $x$ 以外の内角∠CBI , ∠BCIの大きさが分かります。これより、三角形の内角の和を利用して求めます。

問(1)の解答例
\begin{align*}
&\text{線分 $BI \ , \ CI$ は内角の二等分線より} \\[ 5pt ]
&\quad \angle {ABI} = \angle {CBI} = 30^{\circ} \\[ 5pt ]
&\quad \angle {ACI} = \angle {BCI} = 20^{\circ} \\[ 5pt ]
&\text{三角形の内角の和より} \\[ 5pt ]
&\quad \angle {BIC} = 180^{\circ} – \{\angle {CBI} + \angle {BCI} \}
\end{align*}

解答例の続きは以下のようになります。

内心を扱った問題問(1)の解答例

基礎レベルの問題なのでかなり易しく感じるでしょうが、手抜きせずにしっかり作図しましょう。このレベルの問題を解く意義は、性質や公式に慣れることや、問題を解くときの基本作業や思考プロセスを習慣化することです。

問(2)の解答・解説

問(2)
図において点Iが△ABCの内心であるとき、
(2) $AI:ID$

問(2)は線分の比 $AI:ID$ を求める問題です。大きさの等しい角に記号を書き込むのはもちろんですが、線分の比も図に書き込みます。

内心を扱った問題問(2)の図

角の二等分線と比の関係を利用するのは分かっていますが、$AI:ID$ を求めるには $BA:BD$ が分かりません。これは線分BDの長さが分からないことが原因です。

角の二等分線と比の関係を利用しただけですぐに答えが出てくるわけではなく、段階を踏まないと解けない問題になっています。

∠BACの二等分線に注目すると $BD:DC$ が分かるので、これを利用して線分BDの長さを求めます。

問(2)の解答例
\begin{align*}
&\text{$\angle {BAC}$ の二等分線より} \\[ 5pt ]
&\quad BD:DC = AB:AC \\[ 5pt ]
&\quad BD:DC = 6:4 = 3:2 \\[ 5pt ]
&\text{これより $BD:BC = 3:5$ であるので、} \\[ 5pt ]
&\quad BD = \frac{3}{5} BC \\[ 5pt ]
&\quad BD = 3
\end{align*}

線分BDの長さが分かったので、∠ABCの二等分線に注目します。角の二等分線と比の関係を利用します。

問(2)の解答例つづき
\begin{align*}
&\text{$\angle {ABC}$ の二等分線より} \\[ 5pt ]
&\quad BA:BD = AI:ID
\end{align*}

解答例の続きは以下のようになります。

内心を扱った問題問(2)の解答例

高校では、基礎や標準レベルでも公式や定理を利用しただけで答えが分かるような問題は少なくなります。そもそもそんなレベルでは差が付きません。本当に差がつくのは、問(2)のように、いくつかの段階を踏む必要がある問題です。

いくつかの段階を踏むような問題では、問題で要求されていることから逆算することがコツです。たとえば「与えられた情報のうち、求めたい答えと関係するのはどれか」や「どんな情報があれば、答えを得ることができるか」などのように、答えの方から逆算して考えます。

逆算して解法を考えるという思考は、数学ではよくある思考です。特に証明問題や初見の問題では非常に有効です。

逆算の思考は訓練すれば誰でも身に付けることができます。最短ルートの解法を思いつく手段の1つですので、身に付けておきましょう。

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オススメその1

予習の際に理解が進めば授業のスピードについていくことができ、復習や課題をこなす時間も少なくて済みます。予習や復習の補助教材に向いている教材が『とってもやさしい数学』シリーズです。

とってもやさしい数学1・Aでは2冊とも中学で学習した内容にも触れており、中学内容と高校内容とのつながりを把握しやすい教材です。

基礎的な内容を扱っているので、数学が苦手な人でも取り組みやすくなっています。興味のある人はぜひ一読してみて下さい。

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[affi id=23]

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オススメその2

高校では記述する力がないと問題を解くのも一苦労です。一足飛びに答えが出てくるような問題が少ないので、過程を書き残していく必要があるからです。

そうは言っても答案の書き方に特化した教材はなかなか見当たらないので、模範解答を参考にしながら記述の仕方を身に付けていくのが一般的ではないかと思います。

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学習の際に「書く」ことを疎かにしなければ、因果関係を意識しながら学習する習慣が徐々に身に付いていきます。因果関係を理解できることは、教科書や参考書を読むときはもちろん、試験では読解問題などに大いに役立ちます。

このように記述する能力は高校の学習において意外と大切な能力ですが、時間を掛けて身に付けていくものです。ですから、やみくもにやっていては時間の浪費になってしまいます。

その助けになるのが『[affi id=28]』ではないかと思います。他とはちょっと違ったアプローチで作成されているので、手を出しにくいかもしれませんが、個人的にはおすすめの教材です。

[affi id=27]

さいごに、もう一度、頭の中を整理しよう

  • 内心は三角形の内接円の中心。
  • 内心は三角形の内角の二等分線の交点。
  • 内角の二等分線を利用して、三角形の内角や内接円の中心角の大きさを求める問題が出題される。
  • 内角の二等分線と比の関係を利用して、線分の長さや比を求める問題が出題される。
  • 内接円の半径を利用して、三角形の面積を求める問題が出題される。